くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「イソップの思うツボ」

「イソップの思うツボ」 「カメラを止めるな!」のスタッフが結集ということで、ちょっと興味ありの映画。たしかにどんでん返しをわざとらしく繰り返すのは楽しいのだが、次第に飽きてきて、次第にくどくなって、次第に先が見えて、結局自主映画のよくできた…

映画感想「ピータールー マンチェスターの悲劇」「あなたの名前を呼べたなら」「沈黙 SILENCE

「ピータールー マンチェスターの悲劇」 19世紀初頭、イギリスマンチェスターで自由を求めて集会した人々が軍隊によって虐殺に近い圧力をかけられた事件を扱った群像劇ですが、生真面目な作品でした。丁寧に描写するのもほどがあるという感じで、もうちょっ…

映画感想「ライオン・キング」(超実写版)「マイ・エンジェル」「瀬戸内少年野球団」

「ライオン・キング」 実写版というよりフルCGアニメである。たしかにここまでCGで描けるようになったかと思うとすごいと思う。物語はオリジナル版をややコンパクトにした感じになっているので、オリジナル版ほどに芸術性を感じられないのはちょっとさみしい…

映画感想「札幌オリンピック」

「札幌オリンピック」 私の世代ではオリンピックといえば札幌オリンピック。そんな懐かしさから見に行きました。ドキュメンタリーとしての仕上がりは、名作と言われる「東京オリンピック」とはちょっとレベルダウンという感じでした。監督は篠田正浩。 ドキ…

映画感想「少年時代」

「少年時代」 さすがに秀作。妙なヒューマニズムにならない脚本が抜群にいいし、カメラも美しい。戦時中の素朴な一風景を少年たちの姿を通して描くドラマ作りが素晴らしい映画でした。監督は篠田正浩。 第二次大戦も敗戦の色が濃くなった頃、東京に住む小学…

映画感想「化石の森」

「化石の森」 どこを取っても力が入りすぎた感じの作品で、何をどう描きたいのかポイントが全体にぼやけた感じです。原作があるので、根本的な話は変えられないのでしょうが、脚本段階で思い切った改編があったほうがよかったと思います。監督は篠田正浩。 …

映画感想「世界の涯ての鼓動」「存在のない子供たち」「ブレス あの波の向こうへ」

「世界の涯ての鼓動」 正直、退屈な映画だった。全体に緩急ができていないのだと思う。出会いで盛り上がる二人の感情が見えないし、その後の死に直面する物語も普通、さらにラストに至っての再度の盛り上がりが甘い。それなりに静かな展開を意識した演出なの…

映画感想「美しさと哀しみと」「心中天網島」「無頼漢」

「美しさと哀しみと」 川端康成の原作が持つ妖しい妖艶さが、篠田正浩監督の独特のカット割りで見事に表現されています。どこか艶めかしくも純粋な男と女の物語が描かれた秀作という感じです。 除夜の鐘を聞くために東京から京都に大木はやってくる。かつて…

映画感想「あかね雲」「暗殺」「処刑の島」

「あかね雲」 篠田正浩監督全盛期の一本という感じです。素晴らしい映画でした。構図といいカット割りと言い、物語の展開といい、一級品の迫力がありました。 二人の兵隊が脱走する場面から映画が始まります。一人はなんとか逃げ果せ、いずこかへ去る。舞台…

映画感想「巴里祭」(4Kデジタルリマスター版)「よこがお」「風をつかまえた少年」

「巴里祭」(4Kデジタルリマスター版) ルネ・クレール監督の代表作の一本をほぼ40年ぶりに見直しました。たしかにフランス映画らしいコミカルな展開は独特の世界で洒落ていますが、さすがに物語だけ見れば、ちょっと古き良き時代という感じです。ただ、画面の…

映画感想「涙を、獅子のたて髪に」「乾いた花」

「涙を、獅子のたて髪に」 時代色が強い物語ですが、和製ロミオとジュリエット的なストーリー構成と丁寧なカメラワークがなかなか面白い作品でした。監督は篠田正浩。 港の沖仲仕たちがストをしているシーンから映画は始まる。彼らを監視しているチンピラま…

映画感想「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」「卒業」(4Kリマスター版)「赤軍−PFLP世界戦争宣言」

「工作黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」 なかなか見ごたえのある政治サスペンスでした。実話を基にしているとはいえ、ここまで南北朝鮮の物語を描けるのはやはり韓国映画でないと無理だと思います。久しぶりに本物を見た感じです。監督はユン・ジ…

映画感想「三味線とオートバイ」「女学生ゲリラ」「団地妻昼下りの情事」

「三味線とオートバイ」 丁寧に作られたストーリーで、隙も見られない作品ですが、ちょっと古さは否めません。でも桑野みゆきは好きなので楽しめました。監督は篠田正浩。 初子と恋人の房雄がオートバイを飛ばしているシーンから映画は始まる。調子に乗って…

「アルキメデスの大戦」「パラダイス・ネクスト」「サマーフィーリング」

「アルキメデスの大戦」 それほど期待していなかったが、なかなか面白かった。脚本の構成がいいのとやはり菅田将暉がうまい。監督は山崎貴。 開巻、大和が沈められるスペクタクルな場面から映画は始まる。そして9年前、新型艦建造に、空母建造を推進する山本…

映画感想「リラの門」(4Kデジタルリマスター版)「恋の片道切符」「昭和残俠伝」

「リラの門」 なるほど、名作。しんみりとした人情喜劇の風ですが、辛辣なラストと、切なくなるような展開がとっても素敵。さらに、画面の構図が見事で、街並みの建物や路地と人の配置など本当に美しい。監督はルネ・クレール。 主人公のジュジュと芸術家と…

映画感想「東京喰種 トーキョーグール【S】」「ワイルドライフ」

「東京喰種トーキョーグール【S】」 なんともダラダラグダグダした映画だった。アクションのキレもないし、おそらく原作にある主人公たちの苦悩などのドラマもないし、目を背けるようなグロシーンが所々にあるだけのテンポの悪さはなんだという映画だった。…

映画感想「田園の守り人たち」「こはく」「いつかギラギラする日」

「田園の守り人たち」 非常にクオリティの高い映画なのですが、いかんせん地味です。第一次大戦期のフランスの片田舎の農場が舞台というので、話が派手にならないのですが、映像がとにかく美しい。静かながら、戦地に男たちを送り出し、残された女たちの必死…

映画感想「ブルース・ブラザース」「マーウィン」

「ブルース・ブラザース」 40年ぶりくらいの再見。とにかくド派手にぶっ壊す、踊りまくる、歌いまくる。賑やか過ぎるほどに慌ただしい映画ですが、どれもが本物の迫力にエンタメの真髄を感じさせられます。監督はジョン・ランディス。 ジェイクが刑務所を出…

映画感想「トイ・ストーリー4」「天気の子」

「トイ・ストーリー4」 ディズニーを見るのはただ単純に楽しいから。今回も素直に楽しめました。監督はジョシュ・クーリー。 主人公ウッディが彼の新しい持ち主ボニーが作ったスプーンのおもちゃを助ける冒険。スプーンのおもちゃフォーキーは自分はゴミだと…

映画感想「チャイルド・プレイ」(2019年版)「ポラロイド」「ザ・テンプターズ 涙のあとに微笑みを」

「チャイルド・プレイ」(2019年版) オリジナル版の面白さといってもほとんど覚えていないのですが、今回は完全にハイテクになってしまった部分が不気味な怖さがない。ショッキングシーンもそれほど斬新な感じもないし、とにかく人形が可愛くないので、最初か…

映画感想「ニューヨーク 最高の訳あり物件」「さらば愛しきアウトロー」「誘拐報道」

「ニューヨーク最高の訳あり物件」 抜群の映像センスで見せる人間喜劇の秀作。一見とりとめもない話ながら、どこかにたどり着くものもなく笑いを繰り返し、ラストシーンを迎える。登場人物の存在意味が今ひとつ明確に見えてこないのは意図的なのか欠点なのか…

映画感想「Diner ダイナー」「さよなら、退屈なレオニー」「救いの接吻」

「Dinerダイナー」 監督は蜷川実花ですが、彼女には静止画の絵作りはできますが映画の絵作りはできない。これは今回も同じでした。個々のカットはサイケデリックで彼女の個性が出るのですが、カメラワークが加わると実に平凡なものになってしまう。しかも殺…

映画感想「ハッピー・デス・デイ 2U」「アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲」「二十歳の原点」

「ハッピー・デス・デイ2U」 癖になるくらい面白い。とにかくテンポがいい。乗りの面白さは前作同様ですが、さらにちょっとジンとくる展開も挿入し、前作を凌ぐほどの楽しさを見せてくれました。監督はクリストファー・ランドン。 前作でカーターの部屋で目…

映画感想「初めての旅」「新幹線大爆破」「白鳥の歌なんか聞こえない」「戦争を知らない子供たち」

「初めての旅」 これは良かった。青春映画の秀作という感じのロードムービーでした。下手に綺麗事で済まさない展開も見事。監督は森谷司郎。 青年勝が道端のスポーツカーを見つけるところから映画が始まる。たまたま通りの向こうに純一という青年が通りかか…

映画感想「いちごの唄」「ゴールデン・リバー」「僕はイエス様が嫌い」

「いちごの唄」 期待もしていなかったけれど、意外に普通に見ることができた。特に欠点もないが、特に目を見張るものもない映画ですが、良かったです。監督は菅原伸太郎。 冷凍食品会社に勤めるコウタが、レンジをにらんでいるところから映画は始まる。自社…

映画感想「メモリーズ・オブ・サマー」「家族にサルーテ!イスキア島は大騒動」

「メモリーズ・オブ・サマー」 映像も美しいし、映画としてのテンポもなかなかセンスがいい。カメラワークも見事なのですが、水面下の部分、行間の部分が分かりづらくて、推測が多すぎて、ちょっと難しかった。監督はアダム・グジンスキ。 少年ピョトレック…

映画感想「赤頭巾ちゃん気をつけて」「俺たちの荒野」「太陽を盗んだ男」「赤い鳥逃げた?」

「赤頭巾ちゃん気をつけて」 こういう映画は本当になくなってしまいました。行き場のない若者の姿をストレートなセリフの繰り返しとカメラ演出だけで見せる典型的な作品。ラストの一人の少女を見送って前向きになる主人公のシーンが胸に迫ってきます。監督は…

映画感想「ギターはもう聞こえない」「アマンダと僕」「Girlガール」

「ギターはもう聞こえない」 恋多き男のめくるめく物語で、これという大きなうねりもなく淡々と進む。しかも時間の流れをすっ飛ばしていくので、時に混乱してしまうが、ラストを迎えると、なぜか人生の感慨にふけってしまう秀作。監督はフィリップ・ガレル。…

映画感想「神と共に 第二章 因と縁」「デッドラインU.S.A.」「五本の指」

「神と共に 第二章 因と縁」 第一部がとにかくつまらなかったのですが、仕方ないので第二部を見ました。今回も出だしは本当につまらなかったです。ただ、今回はアクションというより主人公たちの1000年前の因縁が延々と語られるお話なので、ある意味、謎解き…

映画感想「新聞記者」「サイド・ストリート」「トゥルー・クライム殺人事件」

「新聞記者」 これは久々に見た傑作だった。サスペンスとしても人間ドラマとしても見事に仕上がっているし、何と言ってもカメラが抜群にいい。冒頭の手持ちカメラからfixに移ってからの構図のうまさも群を抜いています。冒頭からラストまで引き込まれてしま…