くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「青い街の狼」「その人は遠く」「ろくでなし野郎」「密告」

「青い街(ブルータウン)の狼」 なんとも荒っぽい映画ですが、ここまで適当だと微笑ましくなってきますね。監督は古川卓巳。 飛行機から写真を撮ろうとシャッターを押した途端爆発。このオープニングだけ思いついてあとは適当に作ったという感じのストーリー…

映画感想「空母いぶき」「貞子」

「空母いぶき」 よくある戦争アクションかと思っていたのですが、意外に深さと重みのあるドラマでした。戦争に対する視線、人々の心の動き、そしてエンタメとしての戦闘シーンがうまい配分で組み合わされているために、本物に見えます。さらに、つまらないテ…

映画感想「風と共に去りぬ」

「風と共に去りぬ」 自分の映画人生の中でのベストワン映画、人生最後のスクリーン鑑賞と思って、午前十時の映画祭で見にいく。監督はビクター・フレミングだが、実際は製作のデビッド・O・セルズニックの映画というのが正しいと思う。 初期テクニカラーなら…

映画感想「居眠り磐音」「僕たちは希望という名の列車に乗った」

「居眠り磐音」 できが悪いわけではないのですが、どこか仕上がりが平凡。スピーディなストーリー展開なのですが鮮やかさがないために、物語の中でのエピソードにしか見えなく、主人公磐音の人間ドラマとしての苦悩の部分が弱く、薄っぺらい仕上がりになった…

映画感想「アメリカン・アニマルズ」「ガルヴェストン」

「アメリカン・アニマルズ」 若気の至りで犯した犯罪のなんとも無残な顛末を描いたちょっとモダンな映画。凝った映像演出とリズム感で見せていくのですが、結局、身勝手な犯罪者の話というどこかスッキリしないエンディングの映画でした。監督はバート・レイ…

映画感想「コンフィデンスマンJP」

テレビのスペシャル版程度の仕上がりですが、元々のドラマがそれほどのものではないので、十分楽しめました。脚本がそこそこなら三流監督でもそれなりの映画になるという黒澤明の名言を実践したような映画でした。監督は田中亮、脚本は古沢良太。 ダー子らの…

映画感想「オーヴァーロード」「レプリカズ」

「オーヴァーロード」 ノンストップで面白いのですが、よくよく考えると、ただの戦争アクションでよかったんじゃないかと思う。地下実験室のゾンビ研究はなんだったのかという感じで笑ってしまった。監督はジュリアス・エイバリー。 時は第二次大戦末期、ノ…

映画感想「青年の椅子」「祈るひと」「いのちの朝」「堂堂たる人生」

「青年の椅子」 全くの能天気で陽気なサラリーマン喜劇という感じの一本で楽しかった。監督は西河克己。 九州から東京へ出てきた熱血社員の裕次郎が、会社内の権力争いに巻き込まれながら、最後は正義を貫いてハッピーエンド。 一体いつ仕事をしているのかと…

映画感想「初恋 お父さん、チビがいなくなりました」「パパは奮闘中!」「轢き逃げ 最高の最悪な日」

「初恋 お父さん、チビがいなくなりました」 見るつもりはなかったのですが、友人に勧められ見に行きました。これはなかなかの秀作。余韻が残ってとってもいい映画でした。映画のテンポもいいし、さりげない物語に潜む人生の機微がとっても素敵です。監督は…

映画感想「芳華 Youth」「青年の樹」「白い夏」

「芳華 Youth」 近代中国史はほとんど知識がないのですが、そんな激動の時代を背景にした青春群像劇としては、とってもみずみずしくて爽やかな佳作でした。ただ、エピソードがちょっと散漫になって、あれもこれもになりすぎたのと、女の子が全部同じ顔に見え…

映画感想「スケート・キッチン」「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」「ラ・ヨローナ 泣く女」

「スケート・キッチン」 ドキュメンタリータッチで、手持ちカメラを多用した作品で、これという物語はないのですが、荒削りな映像が逆にみずみずしい少女たちの姿を赤裸々に捉えていて素朴で楽しかった。監督はクリスタル・モーゼル。 主人公カミーユが大好…

映画感想「若い川の流れ」「お転婆三人姉妹踊る太陽」

「若い川の流れ」 とっても洒落た素敵な映画でしたが、脚本の構成がやや甘いのか長く感じてしまったのは本当にもったいない。もう一考して、見直して仕上げたら傑作になった感じです。でも今ではこういう映画は作れなくなりましたね。楽しかった。監督は田坂…

映画感想「ジョーズ」「ハイ・ライフ」

「ジョーズ」 これでスクリーンで見るのも見納めかと思って見に行きました。やはり面白い。この時代の映画にハズレはないです。監督はスティーブン・スピルバーグ。 オープニングの有名なカットから、畳み掛けるような展開、それでいてシンプルなストーリー…

映画感想「イメージの本」「12か月の未来図」

「イメージの本」 全くついていけない。語りだけでセリフはなく、様々な映画のワンカットをつないでいく一方で、別のシーンが絡む。サイケデリックな色彩と、短いカットの連続にリズムも物語もメッセージもつかむことができなかった。正直、観客を意識してい…

映画感想「美しい庵主さん」「春の夜の出来事」「男なら夢を見ろ」

「美しい庵主さん」 ほのぼのしたたわいのない映画。なんの変哲も無いが、芦川いづみの尼さん姿がなんとの色っぽくて可愛い。監督は西河克己。 山間の尼寺に東京から男女の大学生がやってくる。女性はかつてここにきたことがあり、懐かしさでやってくるが、…

映画感想「希望の灯り」「幸福なラザロ」「ドント・ウォーリー」

「希望の灯り」 とっても絵作りのセンスのいい心温まるヒューマンドラマでした。何気ない話なのに、そこかしこに胸に迫るあったかいものが見え隠れする。ちょっとした佳作。監督はトーマス・ステューバー。 広い景色から、とある大型スーパーの売り場。背後…

映画感想「名探偵ピカチュウ」「映画賭ケグルイ」

「名探偵ピカチュウ」 ポケモンがハリウッドで実写、しかもおっさん言葉を喋るCGピカチュウということで、まぁ期待もしてなかったのですが、ぬいぐるみのようなポケモンたちがよちよち歩く画面はなかなか愛くるしくて楽しかった。まあ映画は普通レベルでした…

映画感想「バースデー・ワンダーランド」「アベンジャーズ/エンドゲーム」

「バースデー・ワンダーランド」 面白いはずなのだが、今ひとつ盛り上がらずに終わってしまった感じの作品でした。物語のキーである色が失われることの危機感とか描写が弱いのと、雨が降ればどうのという肝心のところが見えなくて、結局何のなのだという仕上…

映画感想「赤線の灯は消えず」「源氏物語」(吉村公三郎監督版)

「赤線の灯は消えず」 赤線廃止後の女性たちのその後の苦労話をエピソードの羅列のように描いていく。かなり雑な脚本ですが、この時代の世相を見せる意味では意義のある一本だった感じです。監督は田中重雄。 昭和33年、赤線廃止の法律が施行された直後から…

映画感想「アガサ・クリスティ ねじれた家」「キングダム」

「アガサ・クリスティ ねじれた家」 アガサ・クリスティらしいストーリー展開と真犯人には納得の推理ドラマでしたが、グレン・クローズの存在がでかすぎて、始まった途端に、彼女が何かあると思ってしまうので、ネタバレ状態のままの物語という感じで終わっ…

映画感想「E.T.」「浅草紅団」「ある少年の告白」

「E.T.」 スティーブン・スピルバーグ監督作品40年ぶりくらいの再見。あれだけヒットした原因は、脚本が実にコンパクトにまとめられているところにあったのかなと、改めて感じました。初めて見たときは「未知との遭遇」のインパクトの強さが圧倒的で自分とし…

映画感想「僕たちのラストステージ」「愛がなんだ」「ハンターキラー 潜行せよ」

「僕たちのラストステージ」 「ライムライト」以来の感動という感じの、コメディアン物の秀作。とにかく人生の機微がグイグイと心に迫ってきます。こんな相棒に恵まれたら人生は素晴らしいだろうなと胸が熱くなってしまった。監督はジョン・S・ベアード。 19…

映画感想「マローボーン家の掟」「シャザム!」

「マローボーン家の掟」 もっと薄っぺらいホラーサスペンスかと思ったら、意外にしっかりと書き上げられた脚本だったのに驚いたし、種明かしもほとんど終盤まで気がつかないほど途中のフェイクが効いていた。監督はセルビオ・B・サンチェス。 あり豪邸に家族…

映画感想「多十郎殉愛記」「藤十郎の恋」「浅草の夜」

「多十郎殉愛記」 すでに時代劇をまともに作ることはできないようです。メインキャスト以外は、殺陣はできるが演技はど素人というレベルの役者を配置して、脚本も弱いので、登場人物が生きていないし、どうしようもない出来栄えでした。監督は中島貞夫。 時…

映画感想「踊子」「ビューティフル・ボーイ」

「踊子」 たわいのない話なのに、どうしてこんなに胸に迫ってくるのだろう。やはり物語の厚みがあるからだろう。一見、よくある痴話話なのに、さりげない当時の世相や人々の心の機微が見事にスクリーンから伝わってくるのです。監督は清水宏。 浅草で踊り子…

映画感想「荒野にて」「私の20世紀」(4Kレストア版)

「荒野にて」 甘ったれた少年の逃げ回る映画という感じで、成長するわけでもなく、何かを求めるわけでもなく、ただうじうじとする姿を見せられる一本。監督はアンドリュー・ヘイ。 主人公チャーリーは、父と暮らしている。近くで競走馬を育てているデルのと…

映画感想「魂のゆくえ」「孤独なふりした世界で」

「魂のゆくえ」 なんとも陰気な映画だった。環境破壊に苦悩する主人公の物語なのですが、そこに神への疑問が絡んでくるとなんとも言えない暗い物語になる。監督はポール・シュレーダー。 250年の歴史がある教会の正面からカメラが寄っていく。中で説教してい…

映画感想「ザ・バニシング 消失」「ハロウイン」(デビッド・ゴードン・グリーン監督版)

「ザ・バニシング 消失」 キューブリックが、史上最高の恐怖といったらしいサイコサスペンスを見る。のだが、全然怖くない。中盤を超えても胸に迫ってくる恐怖も緊張感もなかった。監督はジョルジュ・シュルイツァー。 レックスとサスキアのカップルがオラン…

映画感想「こどもしょくどう」「お傳地獄」

「こどもしょくどう」 切ない。ただひたすら切なくて、途中から涙が止まらなくなってしまった。こういう社会の一面が存在するのは知っていたものの映像として仕上がるとここまで訴えかけられるものかと終始自問自答して今の生き方を考えさせられてしまいまし…

映画感想「バイス」「オアシス」

「バイス」 これでもかというほどに毒まみれの映画です。主人公は汚いやつだし裏ありだらけ。周辺の人物も、決して清廉潔白でもない。エンドクレジットには「ウエストサイド物語」の曲アメリカまで流れるアメリカ万歳映画だ。しかしここまで毒づいたならアカ…