くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「エリザベス ゴールデンエイジ」

エリザベスゴールデンエイジ

歴史超大作「エリザベス」の続編とも言うべきケイト・ブランシェット主演の「エリザベス ゴールデンエイジ」を見ました。

前作で熱演したケイト・ブランシェットの名演技をもう一度見たくて見に行ったのですが、期待通り、今回もヴァージンクィーン エリザベス1世を見事に演じていました。

人間として、一人の女として描ききったシェカール・カプール監督、確かに前作ほどの迫力を感じなかったのは、それがすでにどのような展開かある程度察しているからかもしれません。とはいえ、クライマックスのスペイン無敵艦隊とのスペクタクルシーンに頼ることなく、全編、一貫した人間のドラマに仕上げた演出力は見事です。

ただ、非常に人間関係がややこしい上に、コスチュームを着ると、人の見分けが付かない。
主人公のエリザベスとベスの存在ははっきりわかるのですが、回りの側近や侍従、スコットランド王女の側近たち、そのほかの王族たちの関係がほとんどわからないままでした。

こうした部分の紹介は脚本で補わなければいけないのですが、その点が難点ですね。もちろん歴史に詳しければ、それぞれの名前で何とか関係もわかるというものですが、なにぶん、歴史には疎いもので、つらかったです。

とはいえ、重厚な人間ドラマは前作同様にしっかりと見せてくれるし、もちろん、全体のストーリー展開のリズムにも無駄が無く、だれる場面がまったくないのはすばらしいといえます。
こうしたしっかりしたドラマは見終わっても充実感が残るので、本当に映画を堪能したと感覚で満足して劇場を出ることができます。

良い映画でした。