くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「フレンチ・ラン」

kurawan2017-03-23

「フレンチ・ラン」
時間つぶしに入った作品でしたが、掘り出し物、えらく面白かった。とにかくストーリー展開がスピーディで流れる上に、テンポがいい。アレヨアレヨと見ているうちにラストシーンまで引っ張ってくれる。しかも、それなりのサスペンスも盛り込まれているから、物語としても楽しめる。監督はジェームズ・ワトキンスです。

人殺しこそしないが凄腕のスリマイケルがある仕事を仕掛けたところから映画が始まる。

教会前、大勢の人々の前に突然現れる全裸の美女、人々の視線を釘付けにした後、マイケルが次々と仕事をこなしていく。このオープニングがまず良い。

ある夜、マイケルはある女性のバッグを盗むが、中身をとって捨てた直後爆発し、マイケルはテロ犯の汚名を着せられる。この女ゾーエはテロ組織に利用されていて、本来脅しだけのつもりで任されたが躊躇し悩んでいるところでバッグを盗まれたのである。

しかし、ここにパリに潜入しているCIA捜査官ブライアーがいる。テロ事件の捜査を任されるが、持ち前の感と経験からマイケルが犯人ではないと判断、確保するが、本来の犯人を逮捕するために協力させる。

実はテロ事件とは見せかけで、パリ警察内部で画策されつつあった現金強奪計画の隠れ蓑がテロ事件だった。

次第に真相が見えてくる中、ただテロ犯として追われるマイケルと行動を共にするブライアー。しかもパリ警察上層部も噛んでいることが見えてきて、ブライアーの直属の上司も殺されてしまう。そして国立銀行の金庫に突入し、ネットマネーの略奪に成功したかに見えた犯人たちだが、ブライアーらの活躍で見事阻止され、主犯は逮捕でハッピーエンド。

とにかく、ブライアーが強いし、マイケルもスリの技術を見事に活かせるような展開で見せ場を作る脚本がいい。さらに本当に主犯が最後まで見えていないという設定が上手い。

エンディングの処理も映画らしい常道とはいえ粋に終わらせている。娯楽映画はこうでなければいけないねと言わんばかりの一本、楽しめました。