1991年、45歳で亡くなったロックバンド「クィーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの伝記。素直にクライマックスのライブ・エイドのコンサートシーンでは拍手してしまいました。盛り上がりました。良かったです。監督はブライアン・シンガー。
主人公フレディがバンドメンバーと知り合うシーンから映画が始まる。そして恋人メアリーとも知り合う。余計な前提をなくし、主要キャストを一気に登場させ本編へなだれ込む導入部がまずはファン心を掴んでいて心地よい。
あとは、次々とバンドが成功して、やがてクィーンの名前になり、脚光を浴びていく。映画は、様々な名曲誕生のシーンを的確なタイミングと長さで挿入していく。
一方でフレディが、ゲイであることを自覚し始め、さらにエイズに感染していることも描写、そして、酒に溺れ、グループを抜け、没落していくかに思われるフレディがメアリーの言葉に目覚め、再度クィーンに復活、そしてライブ・エイド出演というクライマックスへの畳み掛けも無駄なくていい。
フレディを演じたラミ・マリックの熱演もさることながら、フレディ本人の歌声が次々と流れてくると、涙なし見れません。アメリカという国は本当にこの手の音楽映画を作らせると上手いなといつも思います。
映画の完成度云々より、クィーンの映画ということにのめり込むことができる映画だった。爽快。
「ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲」
ローワン・アトキンソンの人気シリーズの七年ぶりの第三作目、軽い映画を見ようと出かけたが、流石にローワン・アトキンソンも演技にキレがなくなったし、先の読めるギャグばかりで脚本もイマイチで、大した出来じゃなかった。監督はデビッド・カー。
突然英国の情報組織MI7のコンピューターがハッキングされ、諜報員の全データが漏洩してしまう。事態を重く見た首相は、引退した諜報員を招集する。
小学校で子供達を教えるジョニー・イングリッシュにも招集がくる。
最新テクノロジーを使いこなせないジョニーは相棒のボフと昔ながらのアイテムを駆使し、ハッキングの犯人の追求を始める。
世界中の情報網を一手に手に入れるためイギリス首相に取り入った犯人はG12会議で世界の首相を脅して、情報網を掌握する計画だった。
例によってのドタバタ展開で、最後はハッピーエンドになるが、ジョニーのギャグが全て先読みできる上に、かつてのキレがないので、インパクトのないギャグの連続で笑えない。アナログと最新テクノロジーの生み出す面白さも全然ない。流石に名優も年には勝てないの典型的な出来栄えの映画だった。