くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「GODZILLA 星を喰う者」「ういらぶ。」「その口紅が憎い」

GODZILLA 星を喰う者

理屈と講釈だけで、緩急もなくダラダラとした脚本に辟易する作品で、自己満足だけで完結するストーリーに参ってしまった。

ここまで来ると、退屈を超えて呆れてしまう作品。

 

ゴジラによりなすすべもなくなった地球の人々。ゴジラは次のためにエネルギーを蓄え休眠状態になっている。メトフィエスはこの地球を全て食い尽くすために、ギドラを呼び寄せる。

 

やがて時空を超えたやってきたギドラにゴジラは立ち向かうが歯が立たない。ハルオがメトフィエスの策略を制し、ゴジラがギドラに勝って大団円、ハルオはゴジラに体当たりをして映画が終わる。

 

という骨子の話だが、ひたすら、延々と理屈が語られるままで、しんどいより、呆れるのだ。こんな映画作って、誰に見せたいのかと思った。

 

ういらぶ。

たわいのない青春ラブストーリー。人気コミックの映画版という今時よくある映画でした。監督が佐藤祐市なので見に行ったレベルで、普通の作品でした。

 

幼馴染でイケメン、美少女の四人組が織りなす不器用な恋物語。単純そのもののわかりやすいストーリーと、これという工夫も飾りっ気もないラストシーン。

 

何をどう感想書こうかというレベルの映画でしたが、キャラクターの造形が映画らしく仕上がっていて楽しかったです。

 

「その口紅が憎い」

一昔前の大人のサスペンスという感じの映画。橋本忍の脚本らしいサスペンスと人間ドラマの入り混じった構成が面白い映画でした。脚本は国弘威雄との共同、監督は長谷和夫。

 

株式市場のシーンから、小さな経済新聞社を営む主人公倉本の、いかにも人相の悪い表情にカットが変わって映画が始まる。ここに偽ドルが見つかったという記事、そして逮捕された犯人らしい男は実は無罪だったと追う展開が紹介される。これが伏線なのですがラストまでわからない。

 

倉本はこの疑われた男を調べ始める。しがない新聞社が大儲けするためのネタ拾いかと思わせる導入部。しかし、家まで押しかけて取材しようとしたところ、男は殺されていた。容疑をかけられた倉本は警察署で、昔からの知り合いの刑事宮下と出会う。

 

倉本は釈放され、独自に偽札の特ダネ探しを始めるが、ここに一人の女及川が現れる。どうやら彼女は偽ドルを闇で裁くことができるルートを持ってるらしいと突き止め、嘘の取材などで彼女に近づくが、全て彼女に見破られていた。

 

そして、逆に自分の大きな勝負の話をする。及川が勤める会社は闇ドルの取引に関わっており、1億5000万の大きな取引が控えていた。それをまんまと横取りし、海外に脱出するというものだった。

 

及川はその取引の時に及川と同席する会社の上司を倉本の手引きで殺させ、一緒に海外に逃げようと誘う。そして計画は実行されるが、空港で待つ間、倉本は改心し、宮下に知らせようとする。宮下は倉本の部下から倉本の不審な動きを通報されていて、倉本のそばに来ていた。

 

一方タラップの前で及川は待つが倉本が来ない。その間に闇ドルの組織のスナイパーが及川を撃つ。

 

エピローグ、宮下は部下の刑事に倉本の妹の話をする。倉本の妹は音楽留学でフランスに行ったが持って行ったドルの一部が偽物だったため現地で疑われ自殺したのだ。しかし、その復讐で倉本が及川に協力したのかは不明。大金と美女を目の前にし、正義を優先した倉本の苦悩を語る。そこへ、倉本から及川の容態を聞いてくる。宮下は及川は無事だと返事する。

 

倉本は及川と一緒に飲んだバーでカクテルを飲み及川の現れるのを待ってエンディング。無事であったとしても逮捕されるのだからくるはずがないので、このラストはあれ?と思うが、それは無視しても、ちょっとロマンティックなラストだと思う。

 

荒っぽいところもないわけではないですが、最近の薄っぺらいサスペンスに比べればずっと映画的でロマンティックな映画でした。