くらのすけの映画日記

大阪の社会人サークル「映画マニアの映画倶楽部シネマラムール」管理人の映画鑑賞日記です。 あくまで忘備録としての個人BLOGであり、見た直後の感想を書き込んでいるので、ラストシーンまで書いています。ご了承ください

映画感想「水の中で」「ザ・ブライド!」

「水の中で」 全編ピンボケ映像で綴った一人の青年の切ない恋の物語という感じの作品だった。60分ほどの中編作品で、淡々と進むいつもの会話劇が、それとなく主人公の過去に愛した女性への想いへと昇華して行く展開がどこか切ない。ピンボケが、主人公の心の…

映画感想「落下音」「俺たちのアナコンダ」

「落下音」 映像詩という作りの作品で、入場時に渡された相関図を見ていなければ、四つの時代の女性の物語だとほとんど把握できない作りの映画だった。それぞれがシュールであるわけではないが、地鳴りのような不穏な音が背後に聞こえ、蝿の音、そのほか様々…

映画感想「そして彼女たちは」「OCHI オチ」「私たちの話し方」

「そして彼女たちは」 望まぬして妊娠、あるいは出産した五人の少女たちのドラマを見事に描き分けた手腕がまず上手い。さらに、それぞれの少女たちへ向けたカメラの視点に、どんどん引き込まれて、それぞれが不幸のどん底に落ちて行く姿を描いてラストでスッ…

映画感想「女鹿」「トニー滝谷」(4K)

「女鹿」 画面の隅から隅まで、物語の冒頭からラストまで、張り詰められた心理サスペンスに彩られた傑作。カメラ、映像、音楽、役者の視線、動作、セリフ、何もかもに隙間なく埋められたミステリーに片時も目を離せない。淡い色彩と、流れるカメラワークも素…

映画感想「北の螢」「ハウス・オブ・ザ・デビル」

「北の螢」 極寒の北海道を舞台に、赤と黒を基調にした色彩演出と構図で描き切った男と女の濃艶なドラマ。その重厚感はさすがではあるけれど、全体に非常に平坦な作りで、胸に迫る何物かが今一つ物足りない。決して出来の悪い映画ではないけれど、五社英雄監…

映画感想「ザ・カラテ」「柳生武芸帳 片目の忍者」

「ザ・カラテ」 荒唐無稽な空手映画で、ストーリーを作る気は全くなくて、役者の演技もつける気もなく、ひたすら空手アクションを漫画のように描いていく。それが、意外に退屈しないから不思議だし、ある意味映画の作り方の原点なのかもしれない。終始、苦笑…

映画感想「妖艶毒婦伝 般若のお百」

「妖艶毒婦伝 般若のお百」 エロスと残虐シーンを取り混ぜた典型的なB級時代劇という一本。いかにも二枚目の新九郎は早々に斬首されて、物語は一気に妖婦お百のドラマに集約、さらにあれよあれよと進む復讐劇で、都合よく、なんのストレスもなくラストまで走…

映画感想「プロジェクト・ヘイル・メアリー」「砂丘」

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」 思っていた以上に良かった。おそらく原作がいいのだと思うけれど、人類滅亡を救うと言う重いストーリーながら軽いタッチで描いていく息苦しさのなさが、終盤にかけてどんどん効果を発揮していって、ラストは、SF的なテー…

映画感想「君が最後に遺した歌」「アメリと雨の物語」「決断する時」

「君が最後に遺した歌」 青春ラブストーリーの凡作という一本。ここまで直球勝負で展開すると、あまりに物足りなくて、しかも、主人公二人の心の機微が全く伝わってこないので、感動も湧き上がってこなかった。この中身のなさは、演技力の弱さか、演出が甘い…

映画感想「私がビーバーになる時」「激突!殺人拳」

「私がビーバーになる時」 昔からディズニーは環境保護をテーマにした作品は得意なのですが、最近はどこか鼻につく描写が目立つようになった気がします。今回の作品もどこというわけではないけれどいまひとつちぐはぐで、ほのぼのした面白さがなくてディズニ…

映画感想「資金源強奪」

「資金源強奪」 90分あまりに娯楽が詰め込まれた傑作。どうなるのかどうなるのかとワクワクさせながら全く退屈せずにストーリーが前に転がって行く。とにかく面白い。あれよあれよと展開した先に、微に入り細に入った細かい伏線の果てのピカレスクロマンの粋…

映画感想「カミング・ホーム」「東京逃避行」

「カミング•ホーム」 ほのぼのしたヒューマンファンタジーという作品で、人生の晩年にこんな日がきたらある意味素敵だろうなという映画だった。監督はマーク・タートルトープ。 ペンシルバニア州の小さな街に済む70歳を超えるミルトンは、認知症への不安もあ…

映画感想「ザ・クロウ」(ルパート・サンダース監督版)

「ザ・クロウ」 いわゆるダークファンタジー。かなり前に見た旧作はなかなか面白かった印象があるので見に行ったが、シュールな映像を駆使しているかに見せて、かなりグロテスクな殺戮シーンを見せ場にしようという程度の感性の映画だった。全編シャープで陰…

映画感想「96分」

「96分」カンレン、 構想から完成まで九年かけたという割りには間延びしたダラダラした映画だった。もっとサスペンスフルに緊張感が盛り上がって来るのかと思ったが、犯人が早々に現れてネタバレした後は、ひたすら時間まで引っ張る演出にさすがに飽きて来た…

映画感想「ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編」「マーティ・シュプリーム 世界をつかめ」

「ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編」 長い話の一部分だけ映画で作り、また配信ドラマで続きを作るという、観客をばかにしたような作品だった。演出のキレも脚本の組み立ても適当で、マンガチックな仰々しいメイクと、劇画チックな動作の数々、それでいて、…