くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「わたし出すわ」

ひさしぶりに森田芳光監督の映像芸術を堪能しました。まだまだ森田監督の才能は枯渇していませんね。近年、商業映画の大作が多かったので、ちょっと危惧していましたが、今回の作品で安心しました。なんといっても、美しい画面作りはみごと。左右対称に捕ら…

映画感想「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」

まったく、アメリカはこの手のステージムービーを作らせると本当にうまい。 6月に急逝したポップ界のキングマイケル・ジャクソンのロンドン公演のリハーサルの模様を描いたいわばドキュメンタリーではあるけれども、当初から記録として残すためにカメラを回…

映画感想「クリーン」

オリヴィエ・アサイヤス監督作品は触れたことがないので、正直どういうものかかなり不安でした。とはいえマギー・チャンがカンヌ映画祭で主演女優賞を取った作品というネームヴァリューで見に行ったのです。いわゆるミュージシャンとして成功していた主人公…

映画感想「沈まぬ太陽」

非常に重厚な中に人間の本質とは何か?生きるとは何か?を見事に問い詰め表現した素晴らしい大作でした。 しかも、久しぶりに中盤で10分間のインターミッションをはさむという上映の仕方に非常に好感を持ちました。昨今の商業主義の大作なら前後編や、第一部…

映画感想「悪夢のエレベーター」

とにかく、気楽に楽しめるコミカルな大どんでん返しのサスペンス映画の秀作でした。いやぁ、楽しかった。目が覚めるとエレベーターに閉じこもられていることに気がつく主人公。なんか、どっかで聞いたような設定やら、舞台やら・・と過去にもこの手のパター…

映画感想「パンドラの匣」

太宰治の原作は読んでいなかったけれども、非常に好感度のある青春映画のようなさわやかさの残る作品でした。しかも太宰治の作風がきれいに反映されていたようで、良い映画でした。太宰治というと「人間失格」に代表され、自ら命を絶ったというくらいイメー…

映画感想「さまよう刃」

東野圭吾さんの小説はミステリー性もあるが、ドラマ性が圧倒的に重厚で見事である。したがってその映像化に当たって、そのドラマ性を描ききれていない作品はことごとく失敗している。さて、この「さまよう刃」ですが、私はすでに原作を読んでいました。あの奥…

映画感想「ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜

日本映画の美しさ、清楚な中にある人間ドラマの力強さ、研ぎ澄まされた感性の果てにある生きることの意味に感動した見事な作品でした。冒頭、一人の男大谷(浅野忠信)が大げさに着物のすそを広げて飛ぶようにこちらにかけてきます。スローモーションながら…

映画感想「ATOM」「エスター」「クヒオ大佐」

「ATOM」 上戸彩ちゃんがアトムの声をしているというその理由だけで見に行ったアメリカ版「ATOM」。 本来、CGアニメが大嫌いにもかかわらず、声だけを聞きにいくというのもなかなか自分でもようやると言う感じです。しかしながら、このアニメ、結…

映画感想「カイジ〜人生逆転ゲーム〜」

たかが映画じゃないですか?気楽に楽しみましょうよ。「面白いですよこの映画!」っていう映画に出会いました。もちろん原作のコミックは大ベストセラー。多分原作のファンの方は「どこが気に入らない、あそこがつまらない」などおっしゃる方はいらっしゃる…

映画感想「私の中のあなた」

ジグソーパズルでできた一つの家族の物語を、ひっくり返してそれぞれのピースをいろんな視点からスクリーンに映し出してみたようなそんな映画でした。最初は時間の異なる場面が次々出てくるので当惑しかけますがそのうち、これは家族のメモリアルなのだと思…

映画感想「空気人形」「あの日、欲望の大地で」

「空気人形」 現代の寓話ですね。是枝裕和監督は「誰も知らない」でも都会に存在する一種の寓話を描きましたが、この作品でも原作があるとはいえ、現代人の心の空虚を人形の形を借りてファンタジックに作り上げた都会の寓話ではないかと思います。窓ガラスに二…

映画感想「のんちゃんのり弁」

小西真奈美の抜群の演技力に脱帽してしまいました。そして、脚本の組み立ての見事なこと、それぞれの演技陣の単発であるにもかかわらず職人技ともいえる演技、言葉のコラボレーション。 物語全体のテンポの良さ、本当に映画というのはキャスト、スタッフすべ…