くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「カラカラ」「さよならドビュッシー」「ストロベリーナイト

「カラカラ」 「Keiko」から30数年ぶりだろうかクロード・ガニオン監督作品を見るのは。でも、今みても独特の個性が存在するのは見事なものだと思いました。題名にあるカラカラというのは沖縄で泡盛を入れるお銚子のようなもので、空っぽになると中に…

映画感想「地獄花」「東京家族」

「地獄花」 日本初のビスタビジョン作品。 というのが売りというだけの作品でした。特に秀でたシーンも特筆するほどの部分もない時代劇冒険活劇です。 山賊たちの活劇の中に描かれるラブロマンスという感じのドラマ。盗賊の首領麿の妻である京マチコ扮する主…

映画感想「塀の中のジュリアス・シーザー」「清作の妻」「霧の音」

「塀の中のジュリアス・シーザー」 空間演出がすばらしいタヴィアーニ・兄弟の傑作。非常にコンパクトにまとめた物語ですが、ほとんど隙がない展開になっている。もちろん、本物の囚人が劇「ジュリアス・シーザー」を演じるまでを描くドキュメントタッチの構…

映画感想「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 」「つやのよる

「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」」 アン・リー監督の3D作品で、その効果が非常に高いという噂を信じてIMAX3Dで見てきた。確かに3D効果は高いと思うが、強いてその効果が作品に生かされたかというと疑問でした。インドにすむパイの…

映画感想「アルバート氏の人生」「ブラッド・ウェポン」

「アルバート氏の人生」 14歳の時から男性になることを決め、ホテルの給仕として生活する一人の女性アルバートの半生の物語。非常に静かで地味な展開が続く物語で、冒頭の舞台と登場人物の紹介のシーンも淡々と進む。アルバートが抜きんでて仕事ができるわ…

映画感想「コリドー」「バーニング・バージョンローマと共に」「テー

「コリドー」 カナダのホラーサスペンス映画で、日本未公開の一本を見る。突然、「タイラー!」と叫ぶ声。一人の男がクローゼットの隙間から廊下を見ている。そこにはポーリーンおばさん(タイラーの母)が倒れている。家の中に駆け込んでくるタイラーの友人…

映画感想「テッド」「スプリング・フィーバー」

「テッド」 テディベアのぬいぐるみがしゃべる上におっさんのようになって大活躍する話題のコメディを見る。 いや、これは楽しかった。古き懐かしいアメリカンコメディの世界。シーンの合間に笑いの効果音が入るあの手のテンポでどんどん物語が進んでいく。…

映画感想「青い凧」

東京国際映画祭グランプリ受賞の近代中国映画の傑作という解説につられ見に行きました。文化大革命前後の中国を舞台に母と子の激動の物語が描かれていきます。父と母が結婚する直前に物語が始まり、主人公の鉄頭が生まれ、やがて革命のもとに人々が平穏にな…

映画感想「合衆国最後の日」「カリフォルニア・ドールズ」

「合衆国最後の日」 リアルタイムで見た作品を40年ぶりくらいで見直した。監督はロバート・アルドリッチである。リアルタイムで見たときは少々退屈な映画だという印象でしたが、なんの、陳腐なサスペンス映画など足元にも及ばない硬派の傑作だった。二時間…

映画感想「エンド・オブ・ザ・ワールド」

地球に小惑星が衝突するまで三週間に迫った状況で一人の保険の営業の主人公ドッジが隣家の女性ペニーとかつての最愛の人オリヴィアを探す旅にでるという物語。ちょっとファンタジックな設定ともしかしたら掘り出し物かと思って見に行ったのですが、なんとも…

映画感想「渾身 KON-SHIN」

「うん、何」の時からファンの錦織良成監督の最新作。隠岐の島に伝わる古典相撲を題材にしたほのぼのした家族愛の物語。とにかく、真面目一本で最後まで押し切ってくれる作品でした。でも二時間を超えるにも関わらず結局、ぜんぜん退屈になることもなく見終…

映画感想「地球、最後の男」「チェリーについて」

「地球、最後の男」 未体験ゾーンの映画2013の特集の一本で、ある意味一番期待のSF映画でしたが、不思議な陶酔感に包まれたものの映画全体がリズムを生み出してこないために、終盤はさすがにしんどくなってしまいました。映画が始まると地球の軌道上で…

映画感想「ロンドンゾンビ紀行」「愛について、ある土曜日の面会室」

「ロンドンゾンビ紀行」 とにかく、調子のよいリズムの音楽で映画は幕を開ける。やたら長いメインタイトルが終わると、新興住宅の建設現場。ユンボが掘り起こした昔の墓入った作業員二人がそこでゾンビにかまれてそのままゾンビに変わってしまう。一方、住宅…

映画感想「映画 鈴木先生」

こういう映画として陳腐な作品を見せられると全く製作者側の意識を疑ってしまいます。確かにテレビドラマとしてみていたときは非常に個性的な映像を楽しんだものですが、それはあくまでテレビであることを最近の演出家でわかっていない人が多すぎるように思…

映画感想「96時間 リベンジ」「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘

「96時間 リベンジ」 前作で娘を拉致された主人公ブライアン。娘救出のために拉致した犯人を殺したがその殺された犯人の父親がなんと復讐のためにブライアンに迫る。つまり逆恨みである。監督はピエール・モレルからオリヴィエ・メガトンに変わっているが…

映画感想「LOOPER/ルーパー」

久しぶりにタイムトラベル物の傑作に出会った気がします。おもしろいのはもちろんですが、めくるめくような迷宮の物語と組み合わせられたプロットのおもしろさ、さらに非現実的なシュールな画面づくり、そして、ハイスピードでカットをつないでいくオリジナ…

映画感想「五人の娘」「白毛女」

「五人の娘」 ちょっとおしゃれなラブコメディという作品でした。もちろん、舞台が中国のとある地方ということで、その衣装とか風習などが異国情緒満点のムードが漂うが、丁寧にプロットを組み立てた脚本が最後までだれることなく全体を貫いていくので、だれ…

映画感想「農奴」「ニエ・アル」

「農奴」 シネヌーヴォーでの中国映画特集でみました。 完全な共産党万歳、毛沢東賛歌の映画である。チベットの高地で農奴として生まれた主人公チャンパたちがやがてやってきた解放軍によって平等に扱われ幸せになるという話だ。しかし、物語のドラマティッ…

映画感想「燃えよ!じじぃドラゴン 龍虎激闘」

ブルース・リーによる大ブームをもたらしたカンフー映画の当時のスターたちが60歳を越えて再結集した。そんな宣伝文句につられて見に行った。当時の香港映画を彷彿とさせるゆるい導入部から一気にタイトルシーンへ。なんと「ドラゴン怒りの鉄拳」をアレン…

映画感想「秘密のオブジェクト」

韓国映画のラブストーリーには時として非常に心引かれる映画があるので、今回の作品もその題名や海外での評判から半分期待で見に行きました。物語の表現手段はちょっと稚拙ですが、前半から広範にかけてぐんぐん引き込んでいく展開はなかなかおもしろかった…

映画感想「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2」

このシリーズもいよいよ最終章の最後、ヴァンパイア物は個人的な好みなので第一作から見始めたが、作品の出来映えはともかく、ちょっとエキゾチックというかファンタジックな映像に引かれるシリーズでした。そして今回の最終章は素直に感動してしまいました…

映画感想「最初の人間」「シェフ! 三ツ星レストランの舞台裏へよう

「最初の人間」 アルベール・カミュの未完の遺作小説の映画化、監督はジャンニ・アメリオ監督である。物語は1957年、独立運動に揺れるアルジェリア、ここに生まれた主人公コルムリがフランスから帰ってくるところから映画が始まる。この地で少年時代を過…