くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「永遠の0」

原作で、泣くだけ泣いたので、若干の不安もありましたが、監督が山崎貴、主演岡田准一なら、大丈夫だろうと、見に行きました。いやぁ、泣きました泣きました。これが映画ですね。二時間半近くある作品ですが、冒頭からすっかりのめり込んでしまって、見せ場…

映画鑑賞「ルートヴィヒ」

巨匠ルキノ・ヴィスコンティも描いた、ルートヴィヒ二世の物語。二時間半ほどあるだけに、さすがに長く感じられるが、ヴィスコンティ版とは違って、人間ドラマに徹底的にこだわった演出が、圧倒的な狂気の世界へはまりこんでいく、主人公の姿をしっかりと映…

映画感想「ブランカニエベス」「おじいちゃんの里帰り」

「ブランカニエベス」 「白雪姫」の物語をモチーフに、有名な闘牛氏の父親とその娘の物語をファンタジックに、そして、スタンダードモノクロ映像と、せりふがすべてサイレントという、映像芸術の手法で描いた、個性的な作品。ストーリーの組立がややしつこい…

映画感想特別編「武士の献立」上戸彩舞台挨拶

上戸彩ちゃんの舞台挨拶付きチケットが手には入ったので、「武士の献立」を再度見に行った。というか、初めて、上戸彩ちゃんを目の前でみる。とにかく、これほどかわいらしいと思わなくて、もう、終始、釘付け。前から五列目の中央の席というラッキーもあっ…

映画感想「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」「ゆるせない、

「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」 ジム・ジャームッシュが描く、吸血鬼同士のラブストーリー。退廃的な音楽と映像に彩られた、美しいながらも、どこか陰影のかかる映像は、はまる人にははまってしまうなかなかの傑作。その画面の美しさは、まさに…

映画感想「ネイキッド・ソルジャー 亜州大捜査線」「遭難者」「女っ

「ネイキッド・ソルジャー 亜州大捜査線」 香港映画の真骨頂を久しぶりにみた感じ。とにかく、あれよあれよとおもしろいの一言につきるのです。スピーディなストーリー展開、恋があり、親子愛があり、アクションがあるという、これでもかというてんこ盛りの…

映画感想「天心」「父の秘密」

「天心」 明治初期、西洋にかぶれていく日本で、ひたすら、滅ぼされんとする日本美術を必死で守り抜いた岡倉天心の半生の物語である特に秀でた作品ではないが、丁寧な作風で、美しい画面を作り出していく感性は、それなりに見るべき部分もたくさんあり、日本…

映画感想「武士の献立」「鑑定人と顔のない依頼人」

「武士の献立」 最初に、私は上戸彩の大ファンである。だからかなり私情が入っていると思う。その上での感想ですが、思い入れがあってもそれは映画ファンとしての一つの形なのだからいいかなと思うのです。 監督は朝原雄三です。とにかく、時代劇の名品にで…

映画感想「リヴ&イングマール ある愛の風景」「ブリングリング」

「リヴ&イングマール ある愛の風景」 スウェーデンの巨匠イングマール・ベルイマン監督と、伝説の女優リヴ・ウルマンの軌跡を描いていくドキュメンタリーであるが、これがなかなか良かった。なんといっても、カメラが実に美しい。ふたりが出会い、愛をはぐ…

映画感想「ゼロ・グラビティ」「ふたりのアトリエ〜ある彫刻家とモデ

「ゼロ・グラヴィティ」 アルフォンソ・キュアロン監督が3D効果をねらって作ったスペースアドベンチャー。久しぶりに3D映画を見た。物語は非常にシンプルで、しかも90分ほどしかないのだから、明らかに3Dを見せるだけの作品である。その目的を十分に…

映画感想「47RONIN」「利休にたずねよ」

「47 RONIN」 パラレルワールドの日本で展開する、「忠臣蔵」を題材にしたファンタジーアドベンチャーだと高をくくってみれば、結構楽しめるエンターテインメントでした。キアヌ・リーヴス扮するカイと浅野家の姫との恋話も無理なく挿入され、菊地凛…

映画感想「もらとりあむタマ子」「RED リターンズ」

「もらとりあむタマ子」 不思議なムードで淡々と描く、いかにも現代的なさめた世界。そんなモダンな物語を、小津安二郎のようなフィックスで、シンメトリーな構図を駆使して描く、何とも一歩抜きんでた映画でした。監督は山下敦弘。オリジナリティというか、…

映画感想「かぐや姫の物語」「キャプテン・フィリップス」

「かぐや姫の物語」 ジブリの高畑勲監督が、14年ぶりに手がけた作品と言うことであるが、万を期しての発表にしては、いったいこのレベルはなんなのだろうと思えるアニメーションでした。確かに厳しい第一印象かもしれませんが、時代の流れをほとんどつかん…

映画感想「くじけないで」「青べか物語」

「くじけないで」 この手の映画を作らせると、深川栄洋監督は本当にうまい。元々深川監督のファンでもあるので見に行きましたが、光の演出、ゆっくりと夕日が差してきて、手紙に色合いをみせるなどのほのかなシーンは絶品である。物語は90歳を越えて、詩集…

映画感想「ローザ・ルクセンブルク」「グリフィン家のウェディングノ

「ローザ・ルクセンブルク」 「ハンナ・アーレント」のマルガレーテ・フォン・トロッタ監督の代表作の一本をリバイバル公開でみる。さすがにこちらも、監督の鋭い視点が、主人公ローザの生き方に楔を指すように迫っていく。その重苦しさは半端ではないが、一…

映画感想「ヴァン・ゴッホ」「悪魔の陽の下に」

「ヴァン・ゴッホ」 モーリス・ピアラ監督の最高傑作ということですが、私の感性では、そこまで評価するほどの映画かと疑問を持ってしまう。確かに平凡な映画ではないと思う。しかし、描き込まれる人間ドラマの高揚が、伝わり切れていない気がする。映画はオ…

映画感想「ジ、エクストリーム、スキヤキ」「愛の記念に」

「ジ、エクストリーム、スキヤキ」 演劇界では、ちょっと知られた前田司郎という人が、自ら脚本監督を務めた一本なのですが、いかんせん、映画として成り立っていないような気がしないでもない作品でした。確かに、独特のユーモアに支えられた世界が展開して…

映画感想「劇場版 SPEC〜結(クローズ)〜 爻(コウ)ノ篇」「

「劇場版SPEC〜結〜交の篇」 延々と写す立ち話とエンドクレジットにため息以上に、息苦しくなってくる映画だった。いや、映画と呼べるものかどうかと呼べるようなお粗末な作品に、あきれてしまった。物語は前編を引き継いで、シンプルプランと呼ばれるS…

映画感想「ザ・コール [緊急通報指令室]」「東京の恋人」「魔子恐る

「ザ・コール緊急通報指令室」 単純におもしろい、はらはらドキドキが全編にみなぎったサスペンス映画の佳作でした。夜の町、俯瞰でとらえるビル群、背後に911の緊急コールの声が響き、カメラは警察の緊急指令室へ。そこで的確に通報を処理していく主人公…