くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「花嫁人形」「牡蠣の王女」「NOISE」

「花嫁人形」 1919年のサイレント映画なのですが、とにかくテンポが良くて、出だしからエンディングまで突っ走っていく感じで、退屈しない。花嫁人形だと思っている主人公と、実は人間なのだが、人形のふりをするヒロイン。絶妙の掛け合いに、周りの人たちと…

映画感想「砂の女」

長い間見たかった一本「砂の女」を見た。監督は勅使河原宏である。なるほど、これは、映像の枠を飛び越えた映像芸術というのにふさわしい傑作だった。原作は安部公房なので、物語はかなりシュールな非条理劇である。その不可思議な世界を、人並み外れた映像…

映画感想「5月の後」

昨日見た「冷たい水」の続編的な色合いの作品で、主人公はジルである。とはいえ、バックの年代はほぼ同じ時期なので、続きの話と言っても、見方によれば、オリヴィエ・アサイヤス監督が別の視点で同じ頃を描いたと取れなくもない。「冷たい水」とは違い、少…

映画感想「DEMONLOVERデーモンラヴァー」「冷たい水」

「DEMONLOVER デーモンラヴァー」 ストーリーが混沌としていて、確かに流れは掴めるのですが、めまぐるしく変わるカメラワークとアングル、そして人物を捉えるカットに、必死でついていく感じで、慌ただしいほどの映画でした。しかし、ただならぬ感性を垣間…

映画感想「Re:LIFE リライフ」「レインツリーの国」

「Re:LIFE リライフ」 アメリカントーク満載で幕をあける冒頭から、次第に主人公の心の成長に展開していくドラマ作りはなかなかの一本で、普通にいいジャンルの映画という感じでした。監督はマーク・ローレンス。15年前にアカデミー賞の脚本賞を受賞した脚本…

映画感想「ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション」「恋人たち」

「ハンガー・ゲーム FINAL;レボリューション」 全く、だらだらと間延びするストーリー展開の映画だ。第1作からその空気があったが、今回の大団円に至っては、ただ、大作のプライドで映画を長くしただけの仕上がりになっている。話の結末は最初から見えてい…

映画感想「ムーン・ウォーカーズ」「FOUJITA」

「ムーン・ウォーカーズ」 ここまでぶっとばせば、見る値打ちがあるというものです。スタンリー・キューブリックをダシにしながら、例のアポロ11号の月面着陸を捏造しようとする政府の思惑を描き切る。首は飛ぶし、人間は吹っ飛ぶ。そんなバイオレンスの合間…

映画感想「わたしの名前は…」

ファッションデザイナーのアニエスベーが、本名アニエス・トゥルブレで初めて映画監督に臨んだ一本だが、なるほど、感性の鋭さ、はなるほどと思わせるが、とにかく話が重い。一流のファッションデザイナーが、映画を作るにあたり、こういう話を選ぶのかと言…

映画感想「コードネームU.N.C.L.E.」「冬の光」「ラスト・ナイツ」

「コードネームU.N.C.L.E.」 「0011ナポレオン・ソロ」の映画版である。アメリカのエリートスパイ、ナポレオン・ソロとソ連のエリートスパイ、イアン・クリヤキンが手を組み、ナチスの残党が計画した核ミサイル製作を阻止するというもので、コミカルで軽快な…

映画感想「エベレスト3D」「起終着駅 ターミナル」「グラスホッパー

「エベレスト3D」 1996年に起こったエベレスト登山での実話を3D映像を駆使して描いた作品。要するに登頂から下山まで、人間ドラマというより、史実を描くという展開で描いた作品。監督はパルタザ・ルコルマウタルである。物語は、エベレスト登山の歴史を語っ…

映画感想「シネマの天使」「午後3時の女たち」「サヨナラの代わりに

「シネマの天使」 こういう映画に、出来栄えがどうとかこうとか書くべきものではないと思うので、ただ、懐かしいノスタルジーに浸ることができたら、ベストだろうという感じで見に行った。確かにその通りの映画でした。120年以上続いた実在の老舗映画館大黒…

映画感想「劇場版MOZU」「ミケランジェロ・プロジェクト」

「劇場版MOZU」 テレビドラマ版の主要キャストをそのまま生かして、テレビドラマ版のテロ事件ともう一軒別に起こったテロ事件を発端に展開するサスペンスアクション。 監督はテレビ版同様羽住英一郎である。テレビ版の物語をほとんど覚えていないのですが、…

映画感想「海賊じいちゃんの贈りもの」「3泊4日、5時の鐘」「カスパ

「海賊じいちゃんの贈りもの」 どういう映画なのか、全く前知識なしで見に行ったのですが、これが意外と楽しいし、ほんのりさせる面白い映画でした。そう、そんなちょっと個性的で楽しい映画なのですが、映像のテンポが微妙に狂っていて、もったいないところ…

映画感想「新幹線大爆破」「PAN ネバーランド、夢の始まり

「新幹線大爆破」 30年ぶりに見直したが、こんなに面白い映画だったか、こんな傑作だったか、改めて驚愕してしまった。散りばめられた伏線、二転三転する見せ場の連続、全編途切れる隙間もない緊張感、そして、人間ドラマとしてもしっかりと描かれているのが…

映画感想「1001グラム ハカリしれない愛のこと」「マルガリータで乾

「1001グラム ハカリしれない愛のこと」 静かに淡々と進む映画ですが、全体に気品のある落ち着いた画面がとっても高級感を漂わせる。物語は平坦ですが、そこに潜む不思議な緊張感が、ストーリー展開を牽引していくのがこの映画の個性でしょうか?監督はベン…

映画感想「裁かれるは善人のみ」「ガメラ対大魔獣ジャイガー」

「裁かれるは善人のみ」 ゴールデングローブ賞外国語映画賞ほか、様々な映画賞で話題になったロシアの作品を見る。確かに、作品のクオリティは群を抜くほどの出来栄えであるが、アカデミー賞の外国語映画賞にはノミネート止まりというのも納得がいく作品だっ…

映画感想「アクトレス 女たちの舞台」「愛と哀しみのボレロ」(デジタ

「アクトレス 女たちの舞台」 クロエ・グレース・モレッツが抜群に素晴らしい。大女優ジュリエット・ビノシュを向こうに回しての堂々とした演技が目をみはる一本。そして、オリビエ・アサイヤスの演出がすばらしい映画だった。まさに、クラシックの調べが奏…

映画感想「メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮」

正直、よくもまぁこういうレベルの低い娯楽大作を作ったものである。しかも、これが中国をはじめ、大ヒット(日本では今一らしいが)してるのだから、観客の目はどうしたのだろうか?物語は、第一作の続き、巨大迷路を脱出した主人公トーマスたちは、収容され…

映画感想「エール!」「俺物語!!」

「エール!」 それほど期待してなかったけれど、かなりのいい映画でした。とにかくテンポが抜群にいいし、全編、リズム良い映像展開と、物語に、引き込まれてしまいます。 監督はエリック・ラルティゴです。子牛が生まれる牛小屋から映画が始まる。主人公の…