くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「向日葵の丘1983年夏」

こういう貧相な物語をよく作るものだなどと、偉そうな考えで見ていたのが前半、後半、常盤貴子扮する大人になった多香子が故郷に戻ってきて、高校時代を過ごした懐かしい場所を巡って、クライマックスへ流れるあたりは、なかなか良い。というか、出てくる涙…

映画感想「ピエロがお前を嘲笑う」「赤い玉、」

「ピエロがお前を嘲笑う」 非常に作り込まれていて面白いのですが、見終わった後の爽快感がない。しかし、ハッキングという禁断の才能を縦横無尽に駆使し、二転三転するストーリー展開と散りばめられたトリックの数で物語を牽引していく構成は本当に面白い。…

映画感想「合葬」「GONINサーガ」「雲ながるる果てに」

「合葬」 つかみどころのない映画だった 脚本が渡辺あやなので見に行ったが、何のことはない、監督の小林達夫の力量不足と、キャストが弱いために、映画が映画として動かないし、深みが出てこない。一人の若侍吉森が自宅に帰ってくる。草履の裏に違和感があ…

映画感想「アントマン」「浮草日記」

「アントマン」 近年のマーベルコミックの映画版に中で、ずば抜けて映画としての面白さを堪能できる一本でした。とにかく、小さくなったり大きくなったりを繰り返しながらのアクションシーンが、独特のスピード感でおもしろいし、脚本に加わったエドガー・ラ…

映画感想「ヒロイン失格」「進撃の巨人ATACK ON TAITAN エンドオブザ

「ヒロイン失格」 期待していなかったのですが、これが、めちゃくちゃに面白かった。すっかりハマってしまいました。爆笑とウルウルの連続というか、もう、走り抜けていくマンガチックな展開にのめりこんでしまいました。映画は、よくあるラブストーリー。幼…

映画感想「私たちのハァハァ」「ブラック・シー」

「私たちのハァハァ」 半分期待半分不安の映画でしたが、予想通りというか、とにかくとっても好きなロードムービーでした。青春がちりばめられ弾けている。この現代的な感覚の映像がとっても楽しいのです。監督は松居大悟です。音楽グループクレープハイプの…

映画感想「ベルファスト71」「ぼくらの家路」「ザ・ヴァンパイア残酷

「ベルファスト71」 緊張感はあるけれども、全体が平坦で、これという盛り上がりもないアクション映画でした。いや、解説に書かれているほどなアクション映画というより、アイルランドのIRAとイギリス人との確執を背景に、プロテスタント系とカトリック系の…

映画感想「ピース オブ ケイク」「ハッピーボイス・キラー」「ともし

「ピース オブ ケイク」 友達に勧められて見に行った映画ですが、これはとっても良かった。こういう恋愛、こういうラブストーリーもあるんだなぁ。ウジウジと考えずに、何もかも思いつくままにストレートに気持ちを伝えて、ストレートに行動する主人公志乃が…

映画感想「ガールズ・ステップ」「薩チャン正ちゃん」「荷車の歌」

「ガールズ・ステップ」 この手のガールズムービーは時として、いい映画に出会うのです。その期待で見に行きましたが、普通の映画でした。キャラクターが引き立っていないし、と言って、それぞれの俳優さんも光っていない。全部が一つのものに見えるために、…

映画感想「カリフォルニア・ダウン」「かけがえのない人」「天使が消

「カリフォルニア・ダウン」 典型的なディザスタームービー、特撮と救出劇が見せ場の連続で次々とスクリーンを覆っていく。とにかく、面白いし、商い映画でした。監督はブラッド・ペイトンという人です。一人の女性が車を運転している。そこへ突然崖崩れが襲…

映画感想「黒衣の刺客」「キングスマン」

「黒衣の刺客」 徹底した様式美と色彩演出を駆使した映像詩的な作品の傑作。開巻からエンディングまで、その作り込まれた美しい世界に魅了されてしまいます。監督は侯孝賢,そしてカメラはリー・ピンピンです。モノクロスタンダードの場面、二頭のロバが繋が…

映画感想「天空の蜂」「姉妹」「太陽のない街」

「天空の蜂」 久しぶりに日本映画の娯楽作品の傑作に出会った感じです。冒頭の舞台設定からスピーディな展開、そして二転三転するストーリー展開に加え、犯人探しのミステリー性の面白さ。どれもが的を射ているし、演じている俳優たちの表情、声の色、カメラ…

映画感想「ピクセル」「真空地帯」

「ピクセル」 クリス・コロンバス監督らしい、軽いタッチのアメリカンコメディでした。「ゴーストバスターズ」のテレビゲーム版というノリの作品で、なんの変哲もない、特に驚くような作品ではなかったけど、これはこれで遊び満点で楽しめました。映画は1982…

映画感想「ヴィンセントが教えてくれたこと」「ボーイ・ソプラノ」

「ヴィンセントが教えてくれたこと」 これは思いの外良かった。というか、相当な傑作でした。めちゃくちゃ良かったです。 物語は、転校していじめられている少年オリバーとちょいワルジジイのヴィンセントとの心の交流を描くありきたりのハートフルコメディ…

映画感想「ギヴァー 記憶を注ぐ者」「映画 みんな!エスパーだよ!」

「ギヴァー 記憶を注ぐ者」 記憶も感情も統制された近未来を舞台に、人間が人間らしさを取り戻すべく変わって行く姿を描いたロイス・ローリー原作のSF小説の映画化作品。監督はフィリップ・ノイスである。モノクロームの画面で始まる。世界が荒廃し、人々は…

映画感想「クーデター」「Dear ダニー 君へのうた」

「クーデター」 これは面白かった。それほど期待してなかっただけに、掘り出し物に出会った感じです。監督はジョン・エリック・ドゥードルという人です。映画が始まると、アジアのどこかの国の宮殿でしょうか?給仕らしい男が盆の上に水を乗せて階段を上って…

映画感想「戦争と人間」第一部、第二部、第三部

「戦争と人間」第一部(運命の序曲) 五味川純平原作、山本薩夫監督の戦争レクイエム超大作の第一部。正直なところかなり偏った視点から描かれている作品ですが、娯楽大作としてみればさすがに、重厚感に圧倒されます。物語は、大正期に起こった新興財閥の伍代…

映画感想「EDEN/エデン」「夏をゆく人々」

「エデン/EDEN」 ほとんど知識のないフレンチハウス黎明期を描いた作品で、人気DJに上り詰めていくひとりの若者ポールを通じて、当時の音楽界を映像の感性で綴るという手法でスクリーンに映し出していきます。監督はミア・ハンセン=ラブです。1990年代のパ…

映画感想「ただひとりの父親」「ロマンス」

「ただひとりの父親」 ハートウォーミングな物語というのがぴったりの、とっても素敵で心温まる映画でした。監督はルカ・ルティーニという人です。映画はある病院の皮膚科の手術室に始まります。執刀するのはこの映画の主人公カルロ。彼の妻は、子供を産む時…

映画感想「妻の日の愛のかたみに」「花実のない森」「群青色の、通り

「妻の日の愛のかたみに」 とにかく素直に泣いてしまいました。クライマックスはとめどもない涙。が頬を伝いました。ひさしぶりに目にした難病による悲恋物語ですが、その夫婦愛の美しさ、舞台となる柳川の美しい叙情的な映像にすっかりハマってしまいました…

映画感想「帯をとく夏子」「わたしに会うまでの1600キロ」

「帯をとく夏子」 今となっては、お妾さんという存在は、あるかもしれないが、この時代ほど表立ったものではない。そんな時代の風を感じさせてくれる女の物語です。監督は田中重雄。富士山を見ている主人公夏子の姿から映画が始まる。元温泉町の売れっ子芸者…