2015-01-01から1年間の記事一覧
「エベレスト3D」 1996年に起こったエベレスト登山での実話を3D映像を駆使して描いた作品。要するに登頂から下山まで、人間ドラマというより、史実を描くという展開で描いた作品。監督はパルタザ・ルコルマウタルである。物語は、エベレスト登山の歴史を語っ…
「シネマの天使」 こういう映画に、出来栄えがどうとかこうとか書くべきものではないと思うので、ただ、懐かしいノスタルジーに浸ることができたら、ベストだろうという感じで見に行った。確かにその通りの映画でした。120年以上続いた実在の老舗映画館大黒…
「劇場版MOZU」 テレビドラマ版の主要キャストをそのまま生かして、テレビドラマ版のテロ事件ともう一軒別に起こったテロ事件を発端に展開するサスペンスアクション。 監督はテレビ版同様羽住英一郎である。テレビ版の物語をほとんど覚えていないのですが、…
「海賊じいちゃんの贈りもの」 どういう映画なのか、全く前知識なしで見に行ったのですが、これが意外と楽しいし、ほんのりさせる面白い映画でした。そう、そんなちょっと個性的で楽しい映画なのですが、映像のテンポが微妙に狂っていて、もったいないところ…
「新幹線大爆破」 30年ぶりに見直したが、こんなに面白い映画だったか、こんな傑作だったか、改めて驚愕してしまった。散りばめられた伏線、二転三転する見せ場の連続、全編途切れる隙間もない緊張感、そして、人間ドラマとしてもしっかりと描かれているのが…
「1001グラム ハカリしれない愛のこと」 静かに淡々と進む映画ですが、全体に気品のある落ち着いた画面がとっても高級感を漂わせる。物語は平坦ですが、そこに潜む不思議な緊張感が、ストーリー展開を牽引していくのがこの映画の個性でしょうか?監督はベン…
「裁かれるは善人のみ」 ゴールデングローブ賞外国語映画賞ほか、様々な映画賞で話題になったロシアの作品を見る。確かに、作品のクオリティは群を抜くほどの出来栄えであるが、アカデミー賞の外国語映画賞にはノミネート止まりというのも納得がいく作品だっ…
「アクトレス 女たちの舞台」 クロエ・グレース・モレッツが抜群に素晴らしい。大女優ジュリエット・ビノシュを向こうに回しての堂々とした演技が目をみはる一本。そして、オリビエ・アサイヤスの演出がすばらしい映画だった。まさに、クラシックの調べが奏…
正直、よくもまぁこういうレベルの低い娯楽大作を作ったものである。しかも、これが中国をはじめ、大ヒット(日本では今一らしいが)してるのだから、観客の目はどうしたのだろうか?物語は、第一作の続き、巨大迷路を脱出した主人公トーマスたちは、収容され…
「エール!」 それほど期待してなかったけれど、かなりのいい映画でした。とにかくテンポが抜群にいいし、全編、リズム良い映像展開と、物語に、引き込まれてしまいます。 監督はエリック・ラルティゴです。子牛が生まれる牛小屋から映画が始まる。主人公の…
「ギャラクシー街道」 思わせぶりに次々と登場する奇抜なキャラクターと行動で一気に引き込んでいくという導入部なのだが、いかにも、テンポが緩い。そのために、それぞれの個性が光ってこないためにさらに間延びする。監督は三谷幸喜だが、映画デビュー当時…
「太陽の子 てだのふあ」 独立系映画らしいメッセージ性の高い作品ですが、しっかりと真正面に捉えるドラマ性の迫力は、やはり浦山桐郎作品である。児童文学ながら沖縄戦線を盛り込んだ灰谷健次郎の原作を音に描かれた作品で、当時の評価は高いが、ある意味…
「青春の門」筑豊編 ロードショー以来で見直したが、これはなかなかの名編だった。いや、名作という言葉がぴったりの文芸大作である。なんといっても、それぞれの俳優たちがしっかりと演技しているし、その演技をきっちりと受け止めて隙なくストーリーを紡い…
「ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男」 映画監督のドキュメンタリーなので見に行った。まぁ、普通のドキュメントで、奇才だったロバート・アルトマンの作品を紹介しながら、彼の素顔に迫っていくというストレートな作品である…
「サバイバー」 小品ながら、結構楽しめるアクション映画でした。よくある展開ですが、無駄なく突っ走る面白さで、最後まで飽きさせない。監督はジェームズ・マクティーグである。アフガン戦争でアメリカのヘリが撃墜され、二人の兵士が捉えられるところから…
「ジョン・ウィック」 もう少し面白いかなと思っていたのですが、キアヌ・リーブスに今ひとつアクションのキレがないし、その分を演出でカバーするという力量のある監督でもないようで、単調で面白い展開の話なのに、終盤、飽きてしまった。監督はチャド・ス…
「ベトナムの風に吹かれて」 久々の大森一樹監督作品。かるいタッチで編集された映像と、挿入される音楽で、リズミカルに展開する物語は、オープニングから実にテンポが良くて、一気に引き込まれる。ただ、脚本が弱いというか、エピソードが乱立していて物語…
「非行少女」 浦山桐郎監督特集で見に来ました。全くこれは傑作である。和泉雅子一世一代の名演技というだけのことはある。和泉雅子扮する主人公がオープニング、バーのカウンターで酒をがぶ飲みするシーンから、ラストで、汽車に乗って窓を見つめる可憐な姿…
「ベル&セバスチャン」 期待もしていなかった映画ですが、思いの外、楽しんでしまいました。なんといっても、アルプスの山々の景色を捉えるカメラが実に美しい。冒険家でもあるニコラ・ヴァニエ監督の感性なのだろう、美しいと思われる景色を無駄なく捉えて…
シリアスな映画を見たくて見に行ったのですが、期待通り、丁寧な画面作りと演出、重厚なストーリー展開は十分満足できるものでした。ただ、主人公ゲオルク・エルザーがいかにナチスを憎み、ヒトラー暗殺に至ったかの心の変化は、いまひとつ伝わらなかったの…
「ヴェルサイユの宮廷庭師」 正直、普通の映画だったかな。これという見所もないし、主演のケイト・ウィンスレットもかつての魅力がない。展開も、ありきたりだったという感じの映画でした。監督は、助演でもあるアラン・リックマンです。映画は地平線の向こ…
「先生と迷い猫」 山間の静かな町で繰り広げられた、そこに住み人々のさりげない心の交流と一人の老人の孤独感を描いた作品で、特に派手な展開はないのですが、イッセー尾形の個性で引っ張っていく癒しの作品でした。監督は深川栄洋です。妻が亡くなり、一人…
「ファンタスティック・フォー」(ジョシュ・トランク監督版) 2005年版はテレビでしか見ていないのですが、今回はスクリーン鑑賞。普通の娯楽映画です。監督はジョシュ・トランクという人です。この手の作品は、リアリティとかよりも、どんどんストーリーが前…
「さらば友よ」 午前10時の映画祭でようやくスクリーンで見ることができたが、なぜか英語版、それでも念願の一本を楽しめた。 英語版という意味ですが、アラン・ドロンも普通に英語を話している気がするのですが。監督はジャン・エルマン。かなり前にテレビ…
「愛の小さな歴史」 友達に勧められて見に出かけたのですが、この映画、ちょっと良かった。終盤に差し掛かるに連れて、どんどん引き込まれて、感情的にのめりこんでしまいました。監督は中川龍太郎です。映画が始まると一人の少女のアップ。親友が亡くなった…
「罪の余白」 とことん陰気な映画である。おそらく原作の空気がこの感じなのだろう。そのまんま、小説の物語を踏襲していくだけの映画でした。監督は大塚祐吉。物語は、一人の女子高生がベランダから落ちて死んでしまう。どうやら、友達の咲に心理的ないじめ…
「バードピープル」 非常に長く感じる映画、確かに面白い作品なのだが、作品がオムニバスのごとく見えるために、時に、しんどいほど長く見える瞬間がある。監督はパスカル・フェラン。映画は一人女性オドレーが、バイト先であるド・ゴール空港に向かうバスの…
「瀧の白糸」(溝口健二監督版・最長版一部デジタル復元) 泉鏡花原作の映画化であるが、さすがに溝口健二監督作品、この後のリメイク作品と完全にクオリティが違う。しかも、ストーリーも原作通りにラストは。法廷で白糸は自殺し、全てを知った欣弥も思い出の…
「赤い陣羽織」 これほおしろい、傑作時代劇とはこういうのを言うのだろう。監督は山本薩夫。とにかく俳優陣がしっかりしているので、それぞれのキャラクターが明確に色分けされ、その中で、それぞれの味を出しながらのコミカルな展開がとにかく大人のユーモ…
「ドローン・オブ・ウォー」 もっと軽い感じのアクション映画かと思っていたら、結構シリアスな人間ドラマだった。とにかく2010年の実話を基にしているのであるから、シリアスなはずである。監督はアンドリュー・ニコル。ラスベガスの近郊のアメリカ軍基地、…