くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「バースデー・ワンダーランド」「アベンジャーズ/エンドゲーム」

「バースデー・ワンダーランド」 面白いはずなのだが、今ひとつ盛り上がらずに終わってしまった感じの作品でした。物語のキーである色が失われることの危機感とか描写が弱いのと、雨が降ればどうのという肝心のところが見えなくて、結局何のなのだという仕上…

映画感想「赤線の灯は消えず」「源氏物語」(吉村公三郎監督版)

「赤線の灯は消えず」 赤線廃止後の女性たちのその後の苦労話をエピソードの羅列のように描いていく。かなり雑な脚本ですが、この時代の世相を見せる意味では意義のある一本だった感じです。監督は田中重雄。 昭和33年、赤線廃止の法律が施行された直後から…

映画感想「アガサ・クリスティ ねじれた家」「キングダム」

「アガサ・クリスティ ねじれた家」 アガサ・クリスティらしいストーリー展開と真犯人には納得の推理ドラマでしたが、グレン・クローズの存在がでかすぎて、始まった途端に、彼女が何かあると思ってしまうので、ネタバレ状態のままの物語という感じで終わっ…

映画感想「E.T.」「浅草紅団」「ある少年の告白」

「E.T.」 スティーブン・スピルバーグ監督作品40年ぶりくらいの再見。あれだけヒットした原因は、脚本が実にコンパクトにまとめられているところにあったのかなと、改めて感じました。初めて見たときは「未知との遭遇」のインパクトの強さが圧倒的で自分とし…

映画感想「僕たちのラストステージ」「愛がなんだ」「ハンターキラー 潜行せよ」

「僕たちのラストステージ」 「ライムライト」以来の感動という感じの、コメディアン物の秀作。とにかく人生の機微がグイグイと心に迫ってきます。こんな相棒に恵まれたら人生は素晴らしいだろうなと胸が熱くなってしまった。監督はジョン・S・ベアード。 19…

映画感想「マローボーン家の掟」「シャザム!」

「マローボーン家の掟」 もっと薄っぺらいホラーサスペンスかと思ったら、意外にしっかりと書き上げられた脚本だったのに驚いたし、種明かしもほとんど終盤まで気がつかないほど途中のフェイクが効いていた。監督はセルビオ・B・サンチェス。 あり豪邸に家族…

映画感想「多十郎殉愛記」「藤十郎の恋」「浅草の夜」

「多十郎殉愛記」 すでに時代劇をまともに作ることはできないようです。メインキャスト以外は、殺陣はできるが演技はど素人というレベルの役者を配置して、脚本も弱いので、登場人物が生きていないし、どうしようもない出来栄えでした。監督は中島貞夫。 時…

映画感想「踊子」「ビューティフル・ボーイ」

「踊子」 たわいのない話なのに、どうしてこんなに胸に迫ってくるのだろう。やはり物語の厚みがあるからだろう。一見、よくある痴話話なのに、さりげない当時の世相や人々の心の機微が見事にスクリーンから伝わってくるのです。監督は清水宏。 浅草で踊り子…

映画感想「荒野にて」「私の20世紀」(4Kレストア版)

「荒野にて」 甘ったれた少年の逃げ回る映画という感じで、成長するわけでもなく、何かを求めるわけでもなく、ただうじうじとする姿を見せられる一本。監督はアンドリュー・ヘイ。 主人公チャーリーは、父と暮らしている。近くで競走馬を育てているデルのと…

映画感想「魂のゆくえ」「孤独なふりした世界で」

「魂のゆくえ」 なんとも陰気な映画だった。環境破壊に苦悩する主人公の物語なのですが、そこに神への疑問が絡んでくるとなんとも言えない暗い物語になる。監督はポール・シュレーダー。 250年の歴史がある教会の正面からカメラが寄っていく。中で説教してい…

映画感想「ザ・バニシング 消失」「ハロウイン」(デビッド・ゴードン・グリーン監督版)

「ザ・バニシング 消失」 キューブリックが、史上最高の恐怖といったらしいサイコサスペンスを見る。のだが、全然怖くない。中盤を超えても胸に迫ってくる恐怖も緊張感もなかった。監督はジョルジュ・シュルイツァー。 レックスとサスキアのカップルがオラン…

映画感想「こどもしょくどう」「お傳地獄」

「こどもしょくどう」 切ない。ただひたすら切なくて、途中から涙が止まらなくなってしまった。こういう社会の一面が存在するのは知っていたものの映像として仕上がるとここまで訴えかけられるものかと終始自問自答して今の生き方を考えさせられてしまいまし…

映画感想「バイス」「オアシス」

「バイス」 これでもかというほどに毒まみれの映画です。主人公は汚いやつだし裏ありだらけ。周辺の人物も、決して清廉潔白でもない。エンドクレジットには「ウエストサイド物語」の曲アメリカまで流れるアメリカ万歳映画だ。しかしここまで毒づいたならアカ…

映画感想「ザ・プレイス 運命の交差点」「ラストタンゴ・イン・パリ」

「ザ・プレイス 運命の交差点」 アメリカのヒット連続ドラマをイタリアで一本の映画として焼き直したものですが、面白い題材ながら映画にするには無理のある物語で、正直退屈な出来栄えの一本でした。監督はパオロ・ジェノベーゼ。 ザ・プレイスというカフェ…

映画感想「千姫」「悲しみは女だけに」

「千姫」 作れば売れた時代の古き良き日本映画の一本という感じで、なんの変哲も無い歴史絵巻でした。京マチ子映画祭にて見ました。監督は木村恵吾。 徳川家康の孫にして豊臣秀頼の妻千姫。時は大坂夏の陣、大坂城落城にあたり家康は千姫救出のため出羽守を…

映画感想「未知との遭遇」「麻雀放浪記2020」

「未知との遭遇」(ファイナルカット版) 最後にスクリーンで見てから何年経つか、そろそろこれが生涯最後だろうと見直した。ほとんど覚えていたが、改めて画面の見せ方、構図の美しさにスティーブン・スピルバーグの才能を確認できました。ファイナルカット版…

映画感想「エマの瞳」

「エマの瞳」 ちょっと期待していた作品でしたが、何のことはない、プレイボーイのいけ好かない男の身勝手なラブストーリーで、心に迫ってくる切なさとかは全然なかった。国柄の違いという感じでしょうか。監督はシルビオ・ソルディーニ。 目の見えない人た…

映画感想「リヴァプール、最後の恋」

「リヴァプール、最後の恋」 非常にオーソドックスな作りの作品ですが役者がしっかりしているので、最後まで間延びせず見入ることができました。監督はポール・マクギガン。 1981年ランカスター劇場楽屋で一人の女優が化粧をしている。開演五分前の合図で立…

映画感想「マイ・ブックショップ」「美人が婚活してみたら」

「マイ・ブックショップ」 とっても絵作りが美しくて、まるで寓話のような空気感のある上品な作品でした。こういう物語なら最後はどんでん返しで爽快に終わるというのを裏切るにもかかわらず、締めくくりのうまさにため息が出てしまった。監督はイザベル・コ…

映画感想「ダンボ」(実写版)「ペパーミント・キャンディ」

「ダンボ」(実写版) ディズニーの底力を見せた傑作エンターテインメント。シンプルなストーリーを見事なリズム感で描いていく展開のうまさは絶品で、ダンボが飛ぶシーンは毎回胸が熱くなってしまいました。1941年制作の名作アニメの実写化。監督はティム・バ…