くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「三味線とオートバイ」「女学生ゲリラ」「団地妻昼下りの情事」

「三味線とオートバイ」 丁寧に作られたストーリーで、隙も見られない作品ですが、ちょっと古さは否めません。でも桑野みゆきは好きなので楽しめました。監督は篠田正浩。 初子と恋人の房雄がオートバイを飛ばしているシーンから映画は始まる。調子に乗って…

「アルキメデスの大戦」「パラダイス・ネクスト」「サマーフィーリング」

「アルキメデスの大戦」 それほど期待していなかったが、なかなか面白かった。脚本の構成がいいのとやはり菅田将暉がうまい。監督は山崎貴。 開巻、大和が沈められるスペクタクルな場面から映画は始まる。そして9年前、新型艦建造に、空母建造を推進する山本…

映画感想「リラの門」(4Kデジタルリマスター版)「恋の片道切符」「昭和残俠伝」

「リラの門」 なるほど、名作。しんみりとした人情喜劇の風ですが、辛辣なラストと、切なくなるような展開がとっても素敵。さらに、画面の構図が見事で、街並みの建物や路地と人の配置など本当に美しい。監督はルネ・クレール。 主人公のジュジュと芸術家と…

映画感想「東京喰種 トーキョーグール【S】」「ワイルドライフ」

「東京喰種トーキョーグール【S】」 なんともダラダラグダグダした映画だった。アクションのキレもないし、おそらく原作にある主人公たちの苦悩などのドラマもないし、目を背けるようなグロシーンが所々にあるだけのテンポの悪さはなんだという映画だった。…

映画感想「田園の守り人たち」「こはく」「いつかギラギラする日」

「田園の守り人たち」 非常にクオリティの高い映画なのですが、いかんせん地味です。第一次大戦期のフランスの片田舎の農場が舞台というので、話が派手にならないのですが、映像がとにかく美しい。静かながら、戦地に男たちを送り出し、残された女たちの必死…

映画感想「ブルース・ブラザース」「マーウィン」

「ブルース・ブラザース」 40年ぶりくらいの再見。とにかくド派手にぶっ壊す、踊りまくる、歌いまくる。賑やか過ぎるほどに慌ただしい映画ですが、どれもが本物の迫力にエンタメの真髄を感じさせられます。監督はジョン・ランディス。 ジェイクが刑務所を出…

映画感想「トイ・ストーリー4」「天気の子」

「トイ・ストーリー4」 ディズニーを見るのはただ単純に楽しいから。今回も素直に楽しめました。監督はジョシュ・クーリー。 主人公ウッディが彼の新しい持ち主ボニーが作ったスプーンのおもちゃを助ける冒険。スプーンのおもちゃフォーキーは自分はゴミだと…

映画感想「チャイルド・プレイ」(2019年版)「ポラロイド」「ザ・テンプターズ 涙のあとに微笑みを」

「チャイルド・プレイ」(2019年版) オリジナル版の面白さといってもほとんど覚えていないのですが、今回は完全にハイテクになってしまった部分が不気味な怖さがない。ショッキングシーンもそれほど斬新な感じもないし、とにかく人形が可愛くないので、最初か…

映画感想「ニューヨーク 最高の訳あり物件」「さらば愛しきアウトロー」「誘拐報道」

「ニューヨーク最高の訳あり物件」 抜群の映像センスで見せる人間喜劇の秀作。一見とりとめもない話ながら、どこかにたどり着くものもなく笑いを繰り返し、ラストシーンを迎える。登場人物の存在意味が今ひとつ明確に見えてこないのは意図的なのか欠点なのか…

映画感想「Diner ダイナー」「さよなら、退屈なレオニー」「救いの接吻」

「Dinerダイナー」 監督は蜷川実花ですが、彼女には静止画の絵作りはできますが映画の絵作りはできない。これは今回も同じでした。個々のカットはサイケデリックで彼女の個性が出るのですが、カメラワークが加わると実に平凡なものになってしまう。しかも殺…

映画感想「ハッピー・デス・デイ 2U」「アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲」「二十歳の原点」

「ハッピー・デス・デイ2U」 癖になるくらい面白い。とにかくテンポがいい。乗りの面白さは前作同様ですが、さらにちょっとジンとくる展開も挿入し、前作を凌ぐほどの楽しさを見せてくれました。監督はクリストファー・ランドン。 前作でカーターの部屋で目…

映画感想「初めての旅」「新幹線大爆破」「白鳥の歌なんか聞こえない」「戦争を知らない子供たち」

「初めての旅」 これは良かった。青春映画の秀作という感じのロードムービーでした。下手に綺麗事で済まさない展開も見事。監督は森谷司郎。 青年勝が道端のスポーツカーを見つけるところから映画が始まる。たまたま通りの向こうに純一という青年が通りかか…

映画感想「いちごの唄」「ゴールデン・リバー」「僕はイエス様が嫌い」

「いちごの唄」 期待もしていなかったけれど、意外に普通に見ることができた。特に欠点もないが、特に目を見張るものもない映画ですが、良かったです。監督は菅原伸太郎。 冷凍食品会社に勤めるコウタが、レンジをにらんでいるところから映画は始まる。自社…

映画感想「メモリーズ・オブ・サマー」「家族にサルーテ!イスキア島は大騒動」

「メモリーズ・オブ・サマー」 映像も美しいし、映画としてのテンポもなかなかセンスがいい。カメラワークも見事なのですが、水面下の部分、行間の部分が分かりづらくて、推測が多すぎて、ちょっと難しかった。監督はアダム・グジンスキ。 少年ピョトレック…

映画感想「赤頭巾ちゃん気をつけて」「俺たちの荒野」「太陽を盗んだ男」「赤い鳥逃げた?」

「赤頭巾ちゃん気をつけて」 こういう映画は本当になくなってしまいました。行き場のない若者の姿をストレートなセリフの繰り返しとカメラ演出だけで見せる典型的な作品。ラストの一人の少女を見送って前向きになる主人公のシーンが胸に迫ってきます。監督は…

映画感想「ギターはもう聞こえない」「アマンダと僕」「Girlガール」

「ギターはもう聞こえない」 恋多き男のめくるめく物語で、これという大きなうねりもなく淡々と進む。しかも時間の流れをすっ飛ばしていくので、時に混乱してしまうが、ラストを迎えると、なぜか人生の感慨にふけってしまう秀作。監督はフィリップ・ガレル。…

映画感想「神と共に 第二章 因と縁」「デッドラインU.S.A.」「五本の指」

「神と共に 第二章 因と縁」 第一部がとにかくつまらなかったのですが、仕方ないので第二部を見ました。今回も出だしは本当につまらなかったです。ただ、今回はアクションというより主人公たちの1000年前の因縁が延々と語られるお話なので、ある意味、謎解き…

映画感想「新聞記者」「サイド・ストリート」「トゥルー・クライム殺人事件」

「新聞記者」 これは久々に見た傑作だった。サスペンスとしても人間ドラマとしても見事に仕上がっているし、何と言ってもカメラが抜群にいい。冒頭の手持ちカメラからfixに移ってからの構図のうまさも群を抜いています。冒頭からラストまで引き込まれてしま…

映画感想「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」「凪待ち」

「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」 どんどんお話は陳腐になっていって、本筋から外れていくのですが、ある意味、ヒーローものと思わなければそれなりに楽しめる。今回もそんな映画です。監督はジョン・ワッツ。 世界中で謎の怪物が現れ、どこからき…

映画感想「COLD WAR あの歌、2つの心」「マカオ」

「COLD WAR あの歌、2つの心」 モノクロスタンダードの画面がとにかく美しいし、民族音楽を基調にしたメロディの奏でる背景も素敵で、クオリティの非常に高い作品でした。物語はエピソードの流れの羅列のように思えなくもないのですが、それを詩文と捉え…