2025-03-01から1ヶ月間の記事一覧
「FEMME フェム」 もっと薄っぺらい映画かと思っていたら、意外なほどにしっかり作られたサスペンスだった。ラストへ向かっての展開がブレないし、映画的なラストシーンは、これがゲイの映画でなかったら涙ぐんでいたかもしれない切なさが残る作品だった。監…
「エミリア・ペレス」 非英語圏作品としてアカデミー賞最多ノミネートされ、私としてはこれが作品賞だと思っていた一本を見ましたが、なるほど納得のノミネートという映画だった。LGBTを奇想天外な手段に使って大胆に物語を組み上げ、さらに、ミュージカルや…
「少年と犬」 短編集のような原作を一本のお話にしてしかも映像的に無難にまとめ上げた作品でした。素直に感動すればいい映画で、余計な理屈を挟む必要はないと思いますが、瀬々敬久監督作品としては今一歩厚みというか迫力に欠けた感じがしました。一匹の犬…
「BAUS 映画から船出した映画館」 古き良きミニシアター全盛期のインディーズ映画のような雰囲気で描かれるある映画館の栄枯盛衰という作品。ノスタルジーに浸るというより、映画は不滅だ映画館は永遠だと叫んでいるかのような希望を感じられる映画だった。…
「教皇選挙」 そう言えばそうなのだ。これほど人種差別やLGBTなどマイナリティへの多様性が叫ばれているにもかかわらず、踏み込んでいない絶対的領域が教会世界なのだ。そこをまるで楔を打ち込むように抉っていった作品が今回の一本なのだが、さすがにこの領…
「透明人間」 古き良き日本映画ではあるけれど、コンパクトにまとめた物語の中に様々な工夫が施されていて楽しい。円谷英二の特撮も楽しめるし、映画としての作りも凝っているのは良い。たわいないとは言え、職人芸も光る映画だった。監督は小田基義。 銀座…
「雨に唄えば」 映画がまだまだロマンチックだった頃の名作をかなり久しぶりに見直した。今となっては、古臭さを感じる演出もあるもの、ジーン・ケリーの名人芸はもちろん、脇を固めるドナルド・オコナー、デビー・レイノルズらの職人芸の如し天才的なダンス…
「濡れ髪牡丹」 痛快娯楽時代劇という一本で、特に秀でた脚本でもなく、たわいない物語がのらりくらりと展開していく。導入部はなかなか面白かったが、どんどん間延びしていく展開もまた映画黄金時代のおかしみで面白い。今や見つからない日本の原風景をロケ…
「白夜」 2012年にニュープリント版を見て以来の再見。クライマックス、赤、青、の美しい映像に月の黄色がかぶる映像演出が秀美な文芸作品で、クオリティの高さ、めくるめくような幻想的なタッチはさすがに名編の味わいがあります。淡々と流れる物語に、主人…
「早乙女カナコの場合は」 ちょっとした佳作。とっても良い映画だった。不器用な男女のさばけた恋愛ストーリーを淡々と描いていく心地よさ。そこにジメジメしたものも、落ち込む暗さもなくて、主人公たちに絡んでくる傍のキャラクターもバッサリと切りながら…
「Flow」 アカデミー賞長編アニメーション賞受賞作。前作同様に一切セリフなしで展開するシンプルな物語ですが、映像が目が覚めるほどに美しいし、流麗なカメラワークでスクリーンに引き込まれてしまいます。一匹の孤独な猫が苦難の末に友達を見つけて新たに…
「アメリカン・グラフィティ」 十年ぶりの再見でしたが、やっぱりこれは唯一無二の名作やなと思います。オールディーズが流れる中、クラシックカーが縦横無尽に夜の街を走り回り、高校生最後の一夜を様々なドラマを交錯させながら描いていくタッチが見事。そ…
「バッドランズ」 「地獄の逃避行」の題名でテレビ放映されただけの作品が劇場初公開されたので見に行きました。デビュー作らしい荒削りな演出とカスみたいな若者のがむしゃらな青春ラブストーリーという作品ですが、テレンス・マリック監督らしい地平線を捉…
「ウィキッド ふたりの魔女」 良かった!2時間40分ほどがあっという間に終わった。しかも、クライマックスは圧巻で、エルファバ役シンシア・エリボの歌声に胸が熱くなって涙が出てしまいました。導入部からの本編は、人種差別や動物虐待という今時のテーマが…
「Playground 校庭」 終始、子供目線の高さでカメラを構え、延々と子供の背後から子供達の姿を捉えていく。舞台は小学校の校庭を中心に教室内を時折挿入しながらも学校から外へは一切出ない。子供達にとってはこの空間が全ての世界なのだと言わんばかりであ…
「モスラ対ゴジラ」 これは面白かった。本多猪四郎監督の演出が冴え渡ったと言える一本。ゴジラが現れてからの見せ場がてんこ盛りで、しかもそれぞれがとにかく面白い。母モスラとのバトルに続いての双子の子モスラとの大バトルをクライマックスに、叡智を注…
「35年目のラブレター」 原田知世を見に行っただけでほかは全く期待していなかったので、これで良い。こういう作品にクオリティからどうこういう必要はないと思うけれど、一応書くと、臭すぎる脚本、稚拙で工夫のない演出、に参ってしまった。無難に仕上げた…
「石門」 フィックスで構えたカメラで、しかも弾き気味で表情もはっきりとらえず、時に長回しを繰り返す映像作りが、なんとも息苦しい作品で、中国という背景をこれでもかと見せつけてくる映画。結局、どういうことかと思う映画だった。話が動くかと思うと奇…
「ゴジラの逆襲」 スクリーン鑑賞は二回目。「あのゴジラが最後の一匹とは限らない」という一作目を受けての続編。一作目ほどの強いメッセージ性はないが、新兵器で倒すのではなく人間の知恵で葬るという展開と、ライバル怪獣出現でのちのシリーズの発端にも…
「ブラックバード、ブラックベリー、私は私。」 ファンタジックな一面と、一人の女性の生き方、人生観をさりげなく映し出す一面を巧みに組み合わせた作品。青春映画という見方はちょっと違うかもしれないが、自由に生きてきた一人の女性の一種の青春映画と呼…
「浮き雲」 青、赤、黄色、を基調にした美しい画面作りで描く人生讃歌。不幸のどん底に落ちていくものの、やがて起死回生してハッピーエンドになる物語を軽いタッチと抜群のセンスの音楽、そしてユーモラスな映像演出で描いていく様がとにかく楽しい。こう言…