2026-02-01から1ヶ月間の記事一覧
「嵐が丘」 文芸大作ではあるけれど、配信映画のような出立ちの作品だった。赤や白、ブルーなどくっきりした色彩演出は美しいのですが画面全体に広がりがなく、豪華な室内美術も作品に高級感を生み出さず、繰り返されるSEXシーンやSM的な演出は今風で、男と…
「レ・ミゼラブル」 ヴィクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」を相当大胆にアレンジした作品で、ナチスドイツのユダヤ人迫害の歴史を中軸に、劇中劇として原作を読み聞かせる場面、さらに映画化された原作さえも登場させて、主人公アンリにジャン・バルジャン…
「旅の終わりのたからもの」 思いの外いい映画だった。いわゆるナチスものの亜流映画ですが、アウシュビッツに送られて生還した父と娘の複雑な思いと、過去を知りたいと突き進む娘の葛藤が、終盤、不思議なくらいに心が通って、それぞれが素直に接するように…
「夜勤事件 The Convenience Store」 見る映画が枯渇して、とうとうこの手のZ級ジャパンホラーまで行くことになった。物語やホラーシーンは過去のジャパンホラーそのままで、基本的には「リング」なのですが、演出のキレがいいのと、理屈は無視して、こうす…
「教場Requiem」 原作がいいのだろう、テレビシリーズはそれなりに面白かった。そしてNetflixで配信版の映画が公開されたが、役者のランクを落としたためか、かなり出来が良くなかった。そして、その続きのドラマが映画館で公開。本来、こういうパターンは見…
「おさるのベン」 これと言って芸もない、C級レベルのグロテスクホラー映画だった。いわゆる「クジョー」の猿版である。チンパンジーは怪力なのでそれが引き起こす残忍さを売りにしただけの映画で、サスペンスも何もない雑な脚本で、見ていて飽きてくる。登…
「クライム101」 傑作ノワールという一本。とにかく面白い。原作がいいのかもしれないが、次は何が起こるのかと全編サスペンスに満ち溢れていて、派手なカーチェイスとかはそれほどないのだが、交錯する人物たちのドラマが絡むようで絡んでいかない展開に手…
「川沿いのホテル」 淡々と語られる父と息子、失恋した恋人たち、美しい雪景色の漢江のそばに建つホテルで展開する幻想的に交錯して描くドラマがとにかく心地よくて美しい。シーンとシーンが交錯し、途切れないカメラワークで独特の流れを映画に生み出してい…
「私のすべて」 フランスという国柄の違いというのもあるが、究極まで追い込まれている一人のシングルマザーの姿の描き方は、正直、なんとも言えない嫌悪感も伴うものだった。物語の描写力、演技の秀逸さはなかなかのものであるが、いくら障害があるとは言え…
「私たちの一日」 全く交わらない二つの空間で起こる人生の儚さや、未来への模索、生きる今の意味などを淡々と語りかける一本。オープニングからスッと画面に引き込む手腕は見事だし、これという登場人物を軸に展開するわけではない流れが不思議な空気感を生…
「風と共に去りぬ」 大阪松竹座さよなら公演で、生涯ベストワンの映画を何回目かの再見。懐かしい昔ながらの映画館の雰囲気とスクリーンを堪能しました。監督はビクター・フレミング。 物語は今更なので、書きません。 青春時代はこういう映画館に自由席で、…
「エルジ」 映像のリズムだけで物語というか主人公の心の動きを表現していく卓越した演出力を見せる一本。養子に出されて孤児となった主人公が求める愛の本質をストレートに描いていく。監督はメーサーロシュ・マールタ。デビュー作 西洋弓道でしょうか、た…
「赤い柿」 第二次大戦後の台湾の歴史を背景に描くある大家族の物語。淡々と流れる物語ですが、そこに家族の愛、親子の愛、兄弟の愛が溢れていてとってもあったかくなる映画だった。題名にある赤い柿が、物語に不思議なスパイスを生み出していく流れがとって…
「ほどなく、お別れです」 全く期待していなくて、贔屓の浜辺美波目当てだけで見にいったのですが、思いの外、良くできた映画でした。脚本が実に巧みで、配役が絶妙に上手い。要所場面ごとに芸達者を配置してしっかりと演技を引き出し、次のエピソードに繋い…
「神社 悪魔のささやき」 低レベルのB級スプラッターホラーかとあっけに取られる出だしだったが、次第によくわからないまでも物語が深く掘り下げられていくと、これはこれで最後まで見ることができた。とは言っても、監督は熊切和嘉というだけで見に行った作…
「FRÉWAKA/フレワカ」 結局なんの話かと思うと、アイルランドの土着の儀式の恐怖を描いたホラー作品。不気味なシーンが連続して、何かが起こる怖さをこれでもかと描かれながら、終盤に何やらこの恐怖の原因が明らかになり、結果、悲劇的な結末に至り、救い…
「射鵰英雄伝」 武侠映画は面白い。次々出てくる漢字名の登場人物の相関図はわかりづらいが、CGとワイヤーアクションをふんだんに使った大バトル戦はとにかく痛快に面白く、大胆なカメラワークで見せる映像はワクワクハラハラさせてくれました。監督はツイ・…
「サリー」 ほのぼのと癒される映画でした。これという劇的なものも、宣伝文句にあるロマンス詐欺のこともさらりと流して、ひたすら主人公の家族や周りの人達のあったかい物語を綴っていきます。決して大傑作とかそんな大層なものではなくて、その辺に転がっ…
「クスノキの番人」 東野圭吾作品の初アニメ化。アニメ自体はかなり荒っぽい作りになっていますが、原作がいいのでしょう、その良さをアニメとして昇華して、感動の物語に仕上がっていました。ラストは胸が熱くなってしまいました。監督は伊藤智彦。 月郷神…
「黒の牛」 禅に伝わる悟りまでの道程を十枚の牛の絵で描いた「十牛図」に着想を得て作られた作品。特に物語があるわけでもないいわゆる映像詩。フィルム撮影で描く奥深い画面がとにかく美しく、これというセリフも聞こえてこないけれど、主人公の男と牛の心…
「マーズ・エクスプレス」 ハイスピードの映像と展開、リズミカルなBGMに、オープニングから引き込まれてしまうアニメだった。出だしは、顔を見分けるのに苦心したが、次第に単純な探偵物語が、ロボットと人間の闇の世界に入り込んで、物語の本質に迫ってく…