くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想『トイレのピエタ」「ハンガー・ゲーム FINAL レジス

kurawan2015-06-11

トイレのピエタ
それほど期待していなかったのだが、まぁまぁ普通にいい映画だったようです。なんといっても共演の杉咲花が抜群にいい。主人公を引き立たせるだけでない、ストーリーにリズムを作り出しているし、彼女がでている場面は映画が動きます。もしかしたら、すごい女優になるかもしれません。監督は松永大司です。

映画は、主人公園田宏が、窓拭きの仕事を始めるシーンに始まります。同僚がすくんでしまって気を失ったので、今日の仕事は中止。園田は、病院の血液検査を受けているシーンへ。

後日、家族を伴ってきてほしいといわれ、元カノを連れていきますが、機嫌を損ねて彼女は帰ってしまう。たまたま、ロビーで悪態をついていた女子高生真衣を見かけ、妹として同席してもらう。

そして宣告されたのが、末期ガン。余命三ヶ月と言われ、最初は呆然とするも、とりあえず入院。飄々とした主人公を演じる野田洋次郎の存在感が、ストーリーを湿っぽくさせない上に、そんなかれに普通に悪態をついてしゃべる杉咲花扮する真衣のキャラクターが映画を牽引していく。

病室で知り合った食道ガンの橋田の存在も、微妙に彩りを添え、ストーリーは、淡々と進んでいく。

強がったせりふで、攻めまくる真衣だが、園田にファーストキスを与え、責任とって長生きしろとプールの中で悪態をつくシーンは、ジンと来てしまいます。

そんな真衣に答えたのか、園田はトイレの壁一面に絵を描く。それは真衣の姿で、園田が抱かれている構図になっていた。温かく見守る真衣の姿に、聖母ピエタを見た園田の最後のチャレンジだったのでしょうか。

橋田が撮っていた園田の動画にかぶり、橋の上で、じっとたたずむ真衣のカットでエンディング。

凡作というには、ちょっとはばかられる一本で、ある意味、クオリティの高さも見られる映画だったのではと思える作品でした。見て損はありません。


ハンガー・ゲーム FINALレジスタンス」
このシリーズは、とにかく脚本が雑い。結果、おもしろくないのだが、まだ第一作は、それなりの娯楽映画で楽しめたが、今回になると、一部の原作のファンだけの映画という感じである。

とはいっても、ジェニファー・ローレンス目当てで毎回見に行くのだから、まぁいいとするか。フィリップ・シーモア・ホフマンも最後の姿見れたしね。

そんなわけで、ストーリーに言及するつもりもありません。どうでもいい感じなので。しかも、今回は完結編のパートワンで、11月に本当のラストと言うことです。

要するに政府側と反乱軍の戦いの物語としてストーリーが集約されていく下りが描かれている。どこに伏線があるわけでもない、単純な話で、面白味のある映像もない平凡な娯楽映画である。

まぁ、気楽に見るにはいい映画だった感じ。