くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

キネマ旬報授賞式とニューオーリンズ・トライアル

Cinema-Topix


 2003年度・第77回キネマ旬報ベスト・テンの授賞式が、2月11日(祝)に開催された。毎年、日本映画、外国映画、文化映画のそれぞれベスト1となった作品の上映会と、各賞の授賞式が開催されるこの式典。今回は、「美しい夏キリシマ」「戦場のピアニスト」「こんばんは」の上映後、今年著しい活躍ぶりを見せてくれた俳優やスタッフたちが一同に会したセレモニーが行われた。

 まず最初にトロフィを受け取ったのは、日本映画の作品賞に選ばれた「美しい夏キリシマ」の仙頭武則プロデューサー。「この映画を作った時は、まだテロも戦争も起こっていませんでした。そしてその後、すべて起こりました。そういうことが起こらないように、この映画を作りましたが……」と感慨深い面持ちで語った。その後同作で監督賞のトロフィを受け取った黒木和雄監督は「この映画は、14〜15歳の時に戦争で亡くなったクラスメートたちに捧げたいと思って作りました。受賞できて本当に嬉しい」と思いもひとしおのようだった。また、同作品で柄本佑も新人男優賞を受賞している。

 「ジョゼと虎と魚たち」「さよなら、クロ」「ドラゴンヘッド」でそれぞれ主演を務めた妻夫木聡は主演男優賞のトロフィを受賞。「自分には100年早いと思える賞をいただきました。去年1年は本当によく働いたと思いますが、現場でとてもいい出会いがあり、賞をいただけたのもみなさんのおかげです。これからも一期一会を大切にしていきたい」としみじみと語った。そんな彼のもとへ花束贈呈に駆けつけた犬童一心監督は、「妻夫木は本当によく働いて、どの現場でも本気で臨んでいるところがすごい。今後もできるだけいい脚本の作品を選んで、一本一本を大事にしていってほしい」と熱いエールを贈った。

 また、今回多数の賞を受賞したのが廣木隆一監督作「ヴァイブレータ」組。同作と「赤目四十八瀧心中未遂」で主演女優賞、そしてこの2作+「ゲロッパ!」で新人女優賞をW受賞した寺島しのぶは、名古屋での舞台出演のため、ビデオ・レターによる喜びスピーチを展開。4度目の受賞となった、自称“脚本原理主義者”という荒井晴彦も「今ここにいられるのは、廣木隆一寺島しのぶ大森南朋のおかげです。いいチームでした」といつになくご機嫌な様子。また、「ヴァイブレータ」で旬な映画スターとなった大森南朋も、今年は寺島しのぶと共演した「ヴァイブレータ」「赤目四十八瀧心中未遂」のほか「アイデン&ティティ」「サル」と助演作品を連打。「今までの助演男優賞受賞者のメンバーを見たら、とんでもない顔ぶればかりで驚いた。自分がもらっていいのかなと思いつつ、今もらってしまいました(笑)」とお茶目にコメント。また、司会者より“キネ旬キャサリン・ヘプバーン”と言われてトロフィを授与されたのは、今回4度目の助演女優賞受賞となったベテラン俳優・大楠道代。「この賞はとても励みになります」と笑顔でスピーチをした。

 また、印象深かったのは、連載エッセイ「日本魅録」でキネマ旬報読者賞を受賞した香川照之のスピーチだ。今年はパパになり、公私共々順風満帆である。「2002年11月から連載を始めましたが、月に2本書いていくのは本当に大変でした。でも考えてみれば、この連載を続けられるのは、ずっと映画の現場にい続けていられたから。いわば僕は、みなさんからとれたての魚をもらって切って出しているだけ。映画の現場にいられたことにとても感謝しています」と感動の言葉で会を締めくくった。

 ちなみに米アカデミー賞より1年歴史が古いキネマ旬報の映画賞。ワダエミにデザインされた近年のトロフィは、その権威を示すために、オスカー象より2kg重い5kgにしてあるとか。そのずっしりとしたトロフィの重みを実感した受賞者たちが、また今後も映画界を活気付けていってくれることを





公開作品・公開待ち作品紹介



ニューオーリンズ・トライアル

[監][製]ゲイリー・フレダー 
[原]ジョン・グリシャム 
[脚]ブライアン・コペルマンほか 
[出]ジョン・キューザック  ジーン・ハックマン  ダスティン・ホフマン  レイチェル・ワイズ


 


ゲイリー・フレダー監督作品

デンバーに死す時

ジョン・キューザック 出演作品

・ やぶれかぶれ 一発勝負!! 1985
・ シュア・シング 1985
スタンド・バイ・ミー 1986
・ テープヘッズ 1988
・ セイ・エニシング 1989
・ グリフターズ 詐欺師たち 1990
ウディ・アレンの影と霧 1992
・ ボブ・ロバーツ 1992
・ 蜃気楼ハイウェイ 1992
・ 心の地図 1993
ケロッグ博士 1994
・ ブロードウェイと銃弾 1994
・ 訣別の街 1996
・ アナスタシア 1997
コン・エアー 1997
真夜中のサバナ 1997
シン・レッド・ライン 1998
クレイドル・ウィル・ロック 1999
クレイドル・ウィル・ロック 1999
マルコヴィッチの穴 1999
狂っちゃいないぜ! 1999
・ ハイ・フィデリティ 2000
アメリカン・スウィートハート 2001
セレンディピティ






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