フィリップ・カウフマン監督ということでかなり期待しすぎたせいか、平凡な映画だったという感想でした。
もう少しサスペンス色や謎解きのおもしろさがあると思っていたのですが、少し期待はずれでしょうか。
しかし、楽しめなかったわけではなく、退屈することなく最後まで画面にのめり込めました。
主演のアシュレイ・ジャドよりもさすがに存在感の強いのがサムエル・L・ジャクソンでした。主人公を陰からサポートしながらも自らの権威をしっかりと見せつける複雑な役柄を見事に演じていました。
とはいえ寂しいのがアンディ・ガルシア。あまりにも存在感がなさ過ぎです。フィリップ・カウフマン監督の意図なのか、アンディ・ガルシアの演技力の不足なのか、かつての「アンタッチャブル」の頃の存在感が感じられません。しかも少し太ったのでしょうか?顔が丸くなって体も丸くなって、よけいに小さく見えてしまうのです。
意味ありげで意味のないキャストがたくさんあって、少しもったいなかったですね。たとえば主人公のかよう心療内科の医師や、かつて検事であったが今は弁護士になっているかつての友人など、もっと意味ありげに存在させたらおもしろくなっていたろうに、残念。要するに脚本が練り足りないのですね。
ワインを飲むたびに気を失う主人公。そしてその直後の殺人事件。この繰り返しがしつこいほど出てきますが、あれだけ何度もなったら、ワインを疑って当然と思いますが、優秀な掲示である主人公としては・・・・
もう一ひねり足りない残念な映画でした。