くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「あずみ2 Death or Love」

上戸彩inあずみ2 Death or Love

今年期待の作品の一つ、金子修介監督、上戸彩主演の「あずみ2 Death or Love」を見てきました。

前作の北村龍平監督作品と比べて特に斬新な映像が見られたわけでもなく、物語も前作の続きで、盛り上がるほどの場面設定もない無難な作品でした。
上戸彩のファンとしては少々物足りないところもありますが、やはり彼女のスクリーン女優としての期待はさらに高まるばかりです。

今回の作品のハイライトは上野甲賀衆との対決場面でしょう。
両刀のブーメランのような刀を持つ相手との死闘や、蜘蛛の糸のような技を使うツチグモとの対決などがハイライトですが、あずみの小柄な故の見事な殺陣の前に一瞬で倒されるのは小気味よい限りです。

残念なのは首領、空如(高島礼子)との対決シーンがちょっとあっけないこと。
一つの見せ場なのですからもう少し斬ったはったがあってもいいかなと思いましたが。

クライマックスは前作同様、大勢を一気に駆け抜けて斬るシーンですが、これも行き着く先には平幹二郎がでーんと立つだけで、この場面はさすがに前作の九偉いマックスの方が遙かにおもしろかったですね。

副題の「Death or Love」が示すように、今回は派手なアクションシーンよりもあずみたちの心の内面の葛藤を描きたかったのでしょう。
冒頭からラストシーンまでが人間描写が丁寧に書き込まれていて、きめの細かい脚本になっています。
宍戸開など重要なところにややダイコン役者を入れたのは失敗でしょうが、それをのぞいてもしっかりと最後まで見せてくれる演出はなかなかのものでした。