くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ナショナルトレジャー」

「クールランニング」や「キッド」などの秀作で知られるジョン・タートループ監督のナショナルトレジャー」を見てきました。
いわゆるトレジャーハンティングの映画で「インディジョーンズ」シリーズや「キングソロモン」シリーズなどで有名なジャンルです。

と、また二番煎じ的なお宝探し映画かと思いきや、これがちょっと違います。
従来のパターンはなぞを解きながらそれがクライマックスに向かっていくにつれての冒険物語であったのですが、今日の「ナショナルトレジャー」はいきなりネタばれの核心に飛び込むところから物語が始まります。

もちろんその後の謎解きはサスペンスフルに次から次と解き明かす過程もあるのですが、従来作品に見られる、徐々に大きな謎が解かれていってクライマックスを迎えるのではなく、まるでブロックを積み重ねるように、小さくもなく大きくもないそれでいてなるほどとうなずくような謎解きが展開していって物語が進みます。

つまり、いきなりある程度大きな謎が解かれ、それを具体的に掘り下げていくようにストーリー展開する面白さはなかなかのものです。

「クールランニング」で見せた積み重ねるような物語展開はタートループ監督お得意なのかもしれませんね。

個人的には嫌いな俳優のニコラス・ケイジですが、いつものような癖のある"あく"が目に付かず、さらりと演じているところが今回は好感でした。
それに共演のダイアン・クルーガー(先ごろ「トロイ」の王妃ヘレン役をしました)がとっても魅力的でチャーミングなのでそれだけでもニコラス・ケイジの"あく"を消し去ってくれたように思います。

よく考えるとかなり無理のあるところもあるし、ラストシーンは非常に粋な終わり方で、すばらしいのにさらりと描きすぎていてもったいないように思いました。
でも、なかなか楽しめる作品で、好感度大のいい映画でした。