「プロデューサーズ」と複数になっている。つまりこの物語の主人公のプロデューサーは二人いるのである。
さて、トニー賞最多部門に輝く舞台ミュージカル「プロデューサーズ」、実はオリジナル版はあのコメディの名匠メル・ブルックスが映画監督として1968年にデビューしたときの作品こそがこの「プロデューサーズ」なのである。そして、このオリジナル版はアカデミー賞脚本賞を受賞しているのだ。
確かにリメイクといえばリメイクなのだが、そんな物は物ともしない。最初から最後までが黄金時代のミュージカル映画なのだ。全編エンターテインメントの固まり。冒頭のタイトルシーンからもう娯楽の世界。
ブロードウェイの町並みに明かりがともりビルの向こうからタイトルが現れる。そしていきなりダンスダンスの連続で主人公ピアリストック(ネイサン・レイン)のいまの立場が紹介される。
作っても作ってもヒットしないミュージカルのプロデューサー、ピアリストック。その彼がたまたまやってきた会計士レオ・ブルーム(マシュー・ブロデリック)と組んで最低最悪のミュージカルを作ろうと画策するのが中心のお話である。
なんせ、タイトルの出だしから次々と繰り出されるミュージックナンバーに唄い踊る俳優たち。毒のあるゲイの世界を交えながら、個性豊か??な登場人物たちがこの二人のプロデューサーの企みにからんでくるのが最高に楽しい。誰もがでてくるたびに踊る踊る。歌う歌う。しかもカメラワークは往年のミュージカル黄金期のオーソドックスな長回し。セットの切り替えを見せる見せる。ブルームが踊るくだりなど次々変わる舞台装置、屋内から屋外へ移る流麗そのものの展開。息をも尽かせないほどにミュージカルを堪能させてくれる映画です。
メル・ブルックスのオリジナル版は見ていないのですが、おそらくオリジナルも相当に楽しいものなのだと思います。
なんせ、観客を魅了することしか考えていないサービス精神の固まりのようなミュージカル映画なので、見ている方もわくわくどきどき。楽しくてしょうがないのです。
ユマ・サーマンもでかい。どの端役もが生き生きとしている。
しかも、これは見てのお楽しみですが、エンドタイトルは最後の最後まで見ることです。
本当に楽しい映画でした。
オリジナル版はこちら
プロデューサーズ | |
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