大好きな田中麗奈が主演しているから見に行ったというような映画ですが、それだけではなく、ストーリーも面白そうでしたので、出かけました。
目の見えない少女の元に、ある日、忍び込んだ青年。少女に気づかれないように同居するという奇妙な生活がスタートするというのが本筋ですが、物語はあるひとつの殺人事件を中心にしたサスペンス映画です。ラストの謎解きを見ると、ちょっと工夫すると見事などんでん返しのあるサスペンス映画の傑作になりそうなお話なのですが、この監督は少年と少女の不思議な同居生活と、少女の自立に焦点を絞ったため、ラストの真相はどこかサスペンス劇場風になってしまっています。
とはいって、これといってどこがよくできているというような秀作でも、傑作でもない平凡そのものの映画なのですが、劇場のスクリーンで集中してみるとそれなりに楽しめるから映画というのはやめられませんね。
ところで、お目当ての田中麗奈ですが、「がんばっていきまっしょい」でデビューした手のころのようなショートヘアーでまだまだ初々しい顔立ちが十分通用するから本当にかわいらしいです。まあ、この映画は彼女を見れたらそれでいいとして、作品がすばらしかったら、掘り出し物という感じでしたので、損のない映画でした。
それにしても、中国人に対する差別がまだまだこんな形で描かれるというのは、まだまだ日本はだめなんでしょうかね
ところで、監督の本願大介という人、巨匠今村昌平監督の息子さんだそうである。それにしてもあまりアクのある演出でもなかったようですが、どうなんでしょうか?今村昌平監督の晩年の作品に脚本等で参加しているそうですが、気がつきませんでした。