くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ナイトミュージアム」

ナイトミュージアム

なんとも、お手軽な映画でした。
夜になると、突然、博物館の中の動物やら、人間やらが動き出すというなんとも、ありそうでなさそうなお話。

出だしから、いきなり、見せ場が続出。そして、その繰り返しの中で、なぜ、動き出すのか?そして本編の背後にある別のお話の伏線などが挿入されていきます。

描きたいところはクライマックスからラストシーンへの時を越えた人間同士の心の交流と、父と子の信頼の心等々なのですが、このラスト15分ほどはなかなかいい作品に見えました。もう少し、このあたりの力加減を冒頭から注ぎ込んでいけば、もっと素晴らしい映画になったのではないでしょうか?

どこか、「ホームアローン」を思い出すと思ったら、製作はあのクリス・コロンバスでした。
主演のベン・スティラーという人、全く、迫力のない演技にがっかりきます。やたらしゃべりまくりますが、体が小さいせいか、こまこまして見えて、うっとうしくなってしまいます。

全体にスケールの大きな物語になりうるお話なのに、とにかく、せせこましくていけません。
建物の中で起こる不思議ワールドとしては日本の「学校の怪談」シリーズが思い出され、しかもこちらの方が遙かに大きく見える。

絵画と一緒で、いい作品ほど画面以上に大きく見えるものですが、この「ナイトミュージアム」はそのCGの多彩さにもかかわらず、こじんまりと安物に見えてしまいます。

ユーモアも中途半端、物語も練り足りない、なんとももったいない映画でした。脚本の弱さですね