くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「サンシャイン2057」

サンシャイン2057

B級のSF映画だろうと高をくくっていたのですが、大好きな真田広之がハリウッド映画にでると言うことで、見に行ったのです。

何とも不思議で、先の読めないストーリー展開でしたが、それでも、退屈することなく1時間50分ほどを過ごすことができました。

物語は、近未来、太陽がその生命を終わろうとしている地球で、人類存亡をかけて太陽にマンハッタン島大の核爆弾を投下することで、生き返らせようとする人々のお話。

すでに、宇宙船は飛び立っていて、まもなく太陽に届くと言うところから物語が始まります。変な前置きも、面倒な家族ドラマも、もちろん、ハリウッドお得意の恋愛物語もなく、いきなり本題のストーリーが淡々と進むのです。

当の真田広之はなんと今回のミッションのキャプテンとして登場します。とは言っても映画の前半三分の一位で名誉の死を迎えてしまうので、クライマックスには登場しないのですが、この真田広之の死んでいく場面に至る設定はかなり無理があるような気がしなこともない。

とはいっても、東洋のスターとしてミッシェル・ヨーなども出演しているという豪華メンバーですが、ハリウッドからみればまだまだ小物なのでしょう。結局、物語の本筋はアメリカ人を中心に展開していくのですから。

なんといっても、先に送った宇宙船イカロス一号の姿を見つけるあたり、軌道修正で中国人らしきクルーが人為的な計算ミスをするあたり、かなり厳しい展開である。
にもかかわらず、全体の脚本が丁寧に練り込まれているせいか、ちっとも退屈にならずにみていける。

圧倒的な迫力で迫る太陽の描写が非常に効果抜群で、そのシーンの盛り込み方が、まるでSF映画の傑作「惑星ソラリス」に時折挿入される海のシーンに匹敵します。

クライマックス、なんともエイリアン的な展開になって横道にそれるのですが、その辺のずれも何とかクリアしてラストシーンを迎えるところは、先ほども書きましたが、丁寧な脚本のなせる技でしょう。

まぁ、人それぞれに評価が完全に分かれる作品ですが、私は損をした気分にはなりませんでしたよ