くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ゴーストハウス」

ゴーストハウス

昨日、「サスペリア」のDVDを買って、その解説を読んでいると急にホラー映画が見たくなったので、あまり予定に入っていなかった「ゴーストハウス」を見に行った。

この映画のポイントはサム・ライミが製作に参加していると言うことだけである。

正直、全然怖くない。B級どころかC級のホラー作品である。

ジャパンホラーにアメリカが沸くのもわかるような気がする。全くホラーとしての常道が守られていない上に、これといった斬新な映像も見られない。今時、この程度の演出しかできないハリウッドの体制自体が本当に問題ではないでしょうか?

ゲームのようなCGに頼ったり、やたらスプラッターを追い求めて、観客を驚かせてきたつけが今頃に回ってきたのでしょうか?おそらく、二度と「エクソシスト」ヤ「オーメン」などの一級品のホラー映画は作られることはないでしょう。

物語はある古い家に引っ越してきた家族が、その家に住んでいる怨霊に襲われるというお話。しかもラストシーンはなあんだというような種明かしであっさりと終わってしまうし、最後のどんでん返しもない。しかも、やたら娘と両親との確執がしつこく描かれる。どっちつかずの中途半端そのものの脚本にため息がでてしまった。

ホラー映画というのは、今までから、実験的な自由な映像が作れる唯一のジャンルだった。にもかかわらず、ハリウッド進出第一号という香港のオキサイド・バン、ダニー・バンという双子監督のあまりにも凡々たる作品に、参ったと言うほかない。

ハリウッド量産体制におぼれてしまって、本来の力を出し切れなかったのならいいが、本来の才能がこの程度なら、ちょっとひどいものだ。サム・ライミはなにをしていたのだろうか・・・