くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「最高の人生の見つけ方」

最高の人生の見つけ方

自分の年齢も50歳に近づいてくるにつけ、日頃気にするのは自分の今までの人生とこれからの余生のことですね。
神姫くさいと思われるかもしれませんが、この年になると、そんなことを考えるようになりました。

そんなわけで、名優二人が繰り広げる余命6ヶ月の物語はかなり興味があったし、自分の今の境遇に何かのヒントがもらえればという思いもあったのです。

そもそも、この手の映画はあまり好みのジャンルでもないので、感想も書きにくいです。素直に感動したというわけでもありません。映画としての完成度の高さは、まあ並でしょう。ただ、今の自分に必要な何かを感じられるかもしれない点では一級品だったかもしれない。

整備工のカーター(モーガン・フリーマン)の妻が病室に入って、彼女が、夫カーターとエドワード(ジャック・ニコルソン)が旅に出ることを告げられ、泣きながら病室を出てくる。その後ろ姿を見てジャック・ニコルソンがにこっと笑う顔が本当に無邪気そのものです。このあたりの演技のうまさというか、彼の個性というのは絶妙ですね。

宣伝フィルムに頻繁に取り上げられている、スカイダイビングのシーンなどは確かに物語の見せ場ではありますが、この映画の良さはラストシーン、エベレストの山の頂上にジャック・ニコルソンの秘書ショーン・ヘイズが骨を持っていくところが最高にいい。

実際、このジャック・ニコルソンの秘書の存在が何とも好印象で、この映画を平凡な人生賛歌の映画にしていないところが素晴らしい。この辺の脚本の懲りようが、ロブ・ライナーの優しい演出と相まって作品の質を高めているのでしょう。

この映画のパンフレットに書かれていた。「人生を5年刻みで生きる」というのはいいですね。やりたいことをするのに遅すぎることはないのですから、実行できることから行動してみたいと思います