ハムナプトラシリーズも第三弾、とうとうミイラ再生は中国に。
というかなり無理のある設定は明らかに北京オリンピックを意識しての物語である。と、まぁ推測ですが、展開からして間違いないでしょう。
今回はなんとアジアの大俳優ジェット・リーとミッシェル・ヨーを起用、さすがにこの二人が登場すると主演のブレンダン・フレイザーが影が薄くなっているのは仕方ないかもしれない。
全体に、非常に脚本がよくない。散漫として雑然と物語をつづっていくために中盤に至るまでまったくリズムがなってなく、しつこいほどに退屈。
ブレンダン・フレイザー扮するニックが再び冒険に飛び出すまでの葛藤がやたらしつこくて、長い。一方でジェット・リーふんする悪の皇帝が石になり、それをよみがえらさんとたくらむ将軍たちの存在も変に、中途半端。
見せ場はクライマックスの兵馬俑が蘇えり、一方で生き埋めにされた兵士たちが土の中から蘇えって戦うシーンなのだが、そのクライマックスがいともあっさりと終焉に向かう。
後半までのもって行き方がうまくないためにラストの展開も妙に頼りなく、あまり緻密に練られたと思えないそれぞれのシーンがお互いに結びついて、一本の作品としてリズムが出来上がっていないのはまったく、不出来といわざるを得ませんね。
ロブ・コーエンの演出は今回もそのクライマックスのめまぐるしいほどの戦闘シーンに生かされていますが、「ステルス」などで見せた、めまぐるしさとはまた違った弱さがある。
しかも、ジェット・リーがキング・ギドラごとく三つ首に変身するかと思えば、二本足の巨大猿人のごとくなったりするあたりのいまいち、作品に生きてこない。
まぁスクリーンで見ればそれなりに面白いし、損はした気持ちはありませんが、もっと、練った脚本がほしいですね