くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「デトロイト・メタル・シティ」

デトロイト・メタル・シティ

見るつもりではなかったのですが、結構評判がいいようで、という周りの言葉に乗せられて見に行きました。

原作のコミックの味をまったく理解していない、稚拙な脚本を松山ケンイチの演技力で何とかカバーしているものの、あまりにも未完成過ぎる大森美香の脚本と李闘士男の個性のない演出が映画としてのリズムをまったく形成せず、面白いはずのストーリーが台無しになった作品でした

鼻につくほどにしつこい松山ケンイチの演技は、出だしのつかみの面白さを何度もしつこいほどにぶち壊し、物語の展開にまったく一貫性のない脚本ゆえにせりふも生きてこない、登場人物の個性も見えてこない、その上、クライマックスも観客の心理をまったくつかめていないという、最悪の作品でした。

言い過ぎかもしれないのですが、あまりにも期待を裏切られた寂しさをわかってほしいと思います。
先日見た「闘茶」よりもひどかったのは、私がヘビメタがきらいとかそういうレベルではないのです。

ほんの冒頭の桜の花の中で、旅立つ主人公のショットからタイトルへ続くあたりくらいのみが見るべき場面。しかし、これはと思ったこの冒頭シーンもすぐに、ぶち壊すようなリズム感のない展開で、期待しすぎたかと思ったまま、裏切られ続けてラストまで。

原作が、人気コミックゆえ、おそらく原作は個性的な味のある物語なのだろうけれども、実写になって失敗した名作アニメのごとく、最悪でした。