くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「天使と悪魔」


おもしろかった。前作「ダ・ヴィンチ・コード」同様、原作はすでに読んでいたし、それぞれ面白かったという印象を持って映画を見に行った。
しかし、前作「ダ・ヴィンチ・コード」は誰もが認めるように、原作を読んだ人も物足りなく、読んでいない人は今ひとつ謎の追求についていけない感想だったと思います。

しかし、今回の「天使と悪魔」はノンストップアクションそのものの眼にも留まらぬ面白さでした。しかも、「ダ・ヴィンチ・コード」ほど必死で頭を働かさないといけないほどのしんどさもないのである。
ひたすら、謎解きと差し迫る時間との戦いによるスリリングなサスペンスの面白さに終始するのである。

原作についての私の感想でも「ダ・ヴィンチ・コード」より「天使と悪魔」のほうが面白かったという印象がある。しかし映画と小説は別物なので、それぞれの作り方でそれぞれの面白さが出ると思うのです。
前作もそれなりにがんばって作っていたと思う。あの独特の謎解きの展開をCGを巧みに利用して見せてくれたロン・ハワードの演出も認めてしかるべきであった。

しかし、今回はとにかく面白いのだ。

で、前作とスタッフが変わったのかどうかチェックしてみると、ほとんど変わっていないのですが、脚本にアキヴァ・ゴールドマンに加わって、デヴィッド・コープが参加している。
「ジュラシック・パーク」などスピルバーグ作品に参加するこちらも名脚本家である。アキヴァ・ゴールドマンは「シンデレラマン」などを見ても判るようにどちらかというと人間ドラマを得意とする静の脚本家で「バットマンフォーエバー」なども残しているが、ドラマ性に重点を置く人である。

一方のデヴィッド・コープといえば、エンタテインメント、娯楽性を得意とする脚本家で、今回この二人のコラボレーションが成功したと思われる。

バチカンローマ教皇の物語のドラマと反物質をめぐるサスペンスフルな娯楽性を引き立てる作品に仕上がったのはひとえに脚本の見事さといわざるを得ないと思います。
とにかく、面白いです。見に行って失敗のない一本だと思います