今時、日本の怪談映画なんて見る機会も少ないので、井川徳道特集の一本で見に行きました。
見るからに悪役そうな家臣鍋島直茂(内田良平)が謀反を起こして城主を殺すところから始まる。いわゆるこの手の怪談映画の常道でもありますね。
そしてこの直茂、当然ながら女癖が悪く、家臣の娘や身内に容赦なく食指を動かしてしまう。
当然、その恨み辛みが、かつて城主の妻が飼っていた猫に復讐されていくというストーリー展開である。
これといって取り立てて作品を評価する部分もない凡作ですが、沼のセットの美しさ、幻想的な霧のシーンなど井川徳道さんの映像美は堪能できます。また、いともたやすく首を切り落としたり、部屋の中に突然生首が並んだりとかなりショッキングなシーンもたくさんでてきて、それなりに娯楽として楽しめます。
人が消えたり現れたりという単純な特撮と、ささやかな変身を交え、飽きさせない展開で、まさに古き良き時代の怪談映画だったですね。