くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「メン・イン・ブラック3」

メンインブラック3

前作が公開されてから10年がたっているにもかかわらず、それほどの質の低下もなくおもしろく完成していた。たぶん、監督を前二作のバリー・ソネンフェルドを起用したためかもしれない。

なんて、シリアスに書き始めたが、それほど期待していなかったこの第三部、結構丁寧な脚本で、物語がしっかりしていて面白かった。間が空いた分、はでなCG万歳かと思っていたのですが、もりたくさんのエイリアンが登場するのではなく、ポイントになるひとりのエイリアンの復讐劇を中心に、タイムトラベルをからませたSFらしい展開でなかなか楽しかった。

一人の不気味な女エイリアンがケーキを持って廊下を歩いてくるところから映画が始まる。まさにバリー・ソネンエフェルドらしいファーストシーンににんまりする。そして、この女が月の留置所から極悪エイリアンが脱出するのを手引きする導入部へと、ブラックでコミカルな導入部が楽しい。

40年前にエージェントKによって片腕を無くした極悪エイリアンは過去にタイムスリップしてKを殺し、未来を書き換えようとする。突然消えたKの真相を追って過去へタイムスリップするエージェントJは過去のKと組んで極悪エイリアンと戦う。というのが本編の展開。Kの過去に何があったのかを探る一方、地球滅亡に向かう未来を元に戻すためにアポロ11号発射のロケットに地球をシールドする装置を装着しに行く。

手に汗握るほどではないものの、なぜKがJを相棒にするようになったのか、なぜ無口なのか、などなどの疑問が明らかになっていく展開となっていて、ラスト、Kの命が助かる代わりに幼いJの父親が極悪エイリアンに殺されるというちょっとほろりと感動させてくれるシーンでエンディングへ続く。まぁ、気楽なSFコメディなのであれだけ楽しめれば十分な一本でした。