くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ウォーターボーイズ」

ウオーターボーイズ

昔々、DVDで見たことがある。基本的に映画はDVDで見ないのに見ている。でも今回スクリーンで見て、何ともいえなく涙ぐんでしまいました。いやぁ、すごくよかった。

一見、スポコンものになりそうな題材なのにテンポよくコミカルに、それでいて切ないほどの甘酸っぱさが全編に広がっていくのです。しかもあちこちにちりばめられたギャグの数々がとにかく楽しい。これがエンターテインメントなんて。でも青春映画の傑作ですね本当に。

黒バックのクレジットの後、主人公鈴木が水泳レースに出るシーンに始まる。ゴールインしてみればべったで誰も泳いでいないオープニングのギャグで一気に引き込んで、水中の泡が文字になってメインタイトル。

一人ぼっちの水泳部員鈴木、まもなく廃部というところで一人の美人教師が顧問になったために一気に部員がふえる。ところがこの教師、シンクロの選手だったことから男子のシンクロをすることに。ところが、いきなり初日にこの顧問の先生が妊娠していることがわかり、・・・ととんとん拍子に物語が展開していく様は全く軽快そのもの。

鈴木の淡い恋物語、高校最後の文化祭に向けての五人の高校生のおかしくもあり、熱くもあり、どこか頼りなくてでも一生懸命の姿がどんどんハイテンポに進んでいく。

水族館で悪態をつく少女や、火事の学校の門で踊る三人の少女、応援に熱くなって赤ん坊を振り回す美人先生などなど、至る所に矢口史靖監督のギャグも満載、一夏の一瞬を燃え上がるような青春ドラマとして進む話なのになんとも笑いが絶えない脚本と演出は本当に心地よい。

いよいよ文化祭という前日に高校のボヤでプールの水がなくなり、あわやというところで女子校がプールを貸すという助け船、そこに鈴木のガールフレンドがいることで悩む鈴木、実はシンクロをしていることを知っていた彼女と一気にクライマックスもあれよあれよとお話がすすんでいきます。そしてみごとシンクロの演技は終了、さわやかにそして満足感に感動を隠せない男の子たちの姿でエンディング。全く、これが傑作ですね。本当にスクリーンで見て良かったなぁと思える一本でした。