くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「キリングゲーム」「大脱出」「インシディアス第2章」

キリングゲーム

「キリングゲーム」
ジョン・トラボルタが好きなので見に行ったのですが、いやいや、何ともつまらない映画だった。共演がロバート・デ・ニーロと、いったいどういう豪華キャストやねん、とつっこんでしまうのであるが、このビッグネームだけで客を呼べればいいか、という程度のアクション映画である。

物語は1995年、ボスニア戦争から始まる。アメリカ軍兵士が軍事介入し、派遣された一人の兵士ベンジャミン。一方、その地で虐殺の限りを尽くしたセルビア人のコヴァク。今にも銃殺されそうになるカットから、ゆっくり振り向いたコヴァクのカットでタイトルへ流れ、舞台は現代、カナダ、アパラチア山脈奥でのんびり暮らすベンジャミンの姿へ。ところが、まだ戦争を続けているつもりのコヴァクが現れ、ベンジャミンをねらい始める。とまぁ、無理だらけの津入部である。

ランボー」のように、サバイバル知識でベンジャミンが迎え撃つのかと思いきや、ピンチを抜けたかと思うとまたピンチと、お互いに殺す寸前でのゲームのようなバトルアクションが続き、だんだん飽きてくる。

結局、二人は夕日を見つめながら、二人が体験した戦争の愚かさを見つめ直し、現実世界に帰っていく。とまぁ、いったい、なにを描きたいの?という映画だった。凡作アクションの典型である。監督はマーク・スティーブ・ジョンソンでした。


「大脱出」
全くたわいのない、気楽にみれる娯楽映画の典型。全くスタローンはその意味ですごいなと思う。

たわいもない映画なのですが、ふつうにおもしろい。それなりにドキドキと、サスペンスフルな展開になっているし、派手なアクションもある。さすがにスタローンもシュワルツネッガーもスピードはないが、それでも、あのごつごつした迫力はさすがですね。

物語は、脱出のプロ、レイが様々な監獄の欠点をついて脱出する。そんな仕事の彼が、まず華麗に脱出するファーストシーンから映画が始まり。続いて、CIAを通した極秘の仕事が来る。ところが、その監獄へ行く途中に拉致され、不気味な監獄へ。

何かがおかしいと思っていると、シュワルツネッガー扮するロッテンマイヤーなる男が近づいてくる。そして、レイ自身が書いた本を元にしていると気がついたレイは、この監獄を脱出して見せようとする。そしてその裏にある真相とは?

と、実は洋上に浮かぶ監獄から脱出する展開が、様々な知識とレイの経験を駆使し、駆け引きを組み合わせて、脱出していく。そして、ロットマイヤーの本当の姿とは?

と、それほど複雑でもない真相判明で、無事モロッコへ着いて、脱出成功と、レイをおとしいれたボスのエピローグでエンディング。

レイが拉致されたとわかって、同僚のパソコンオタクや女性が、もうちょっと活躍してもよかった気がする。もっとおもしろくなるかもしれないが、そこまでいくと、肩が凝る作品になるかもしれないから、この程度でいいのかもしれない。まぁ、おもしろかった。


インシディアス第2章」
前作が、わりとおもしろかったの、その続きを見に来た。ジェームズ・ワン監督のホラーである。

今回もかなりの出来映えで、「死霊館」もなかなかの出来映えでしたが、さらにレベルアップした映像演出を堪能できます。空間を移動するだけでなく、この世と彼方を往復するカット編集に、時間さえもフラッシュバックを繰り返し、前作で、謎を残して彼方から子供を連れて戻った父親ジョシュの本当の姿を解明していくとともに、彼の母親の真相をサイコホラーのイメージでさらに描いていく。

ちょっと、作り込みすぎたように思えなくもなく、油断すると混乱するところもある。しかも、登場人物の容姿を似通ったものにしたために、もし居眠りをしたら、(まぁ、しないでしょうが)わからなくなるかもしれない。映像描写は見事なものなのですが、キャラクターの選定がちょっと、荒かったかも入れない。

「シャイニング」よろしく、悪霊となっている父親ジョシュが、部屋に隠れこもっている妻を襲ってくる場面や、実はジョシュの母親は子供の頃の虐待というか、異常な子育てのために、母親の命令で女性を拉致し殺人していたという「サイコ」のような設定もあったり、さらに、俯瞰で見上げる舞台となる家のカットが「サイコ」そっくりだったりと、やや映画ファンには楽しみもある一本。

とはいえ、ショックシーンについても、ありきたりのドッキリ演出ではなくて、カメラワークで見せてくるあたりがジェームズ・ワンの才能であり、ここまで書き込んだ脚本のうまさがリー・ワネルの力量である。

いずれにせよ、もしかしたらさらに続編が作れそうなラストシーンで暗転、エンディング。しかし、おもしろかった。もう一回見てもいいかもしれない。