正直、よくもまぁこういうレベルの低い娯楽大作を作ったものである。しかも、これが中国をはじめ、大ヒット(日本では今一らしいが)してるのだから、観客の目はどうしたのだろうか?
物語は、第一作の続き、巨大迷路を脱出した主人公トーマスたちは、収容された施設で、驚くべき実験を目撃、他の迷路から集められた若者たちと、この施設を脱出、RAと呼ばれる組織の集団を目指す。迫ってくるのは、いたるところにいるクランケと呼ばれるゾンビのような化け物たちで、こいつらとの逃亡シーンがほとんどを占めるから、まるでゾンビ映画である。しかも、この化け物にかまれたら感染するのだから、まさにホラー映画の世界。なんとも、芸のない原作である。しかも、第一作の迷路というオリジナリティは全く影を潜め、というか関係なくなっている。
結局、トーマスの仲間でかつてのメンバーエリサの裏切りで、組織に連れ戻されそうになり、抵抗するが、一人が捕まる。その一人を助けるためにトーマスたちが立ち上がってエンディング。
って、なんだよという感じで、話がほとんど見えないし、ラストも、あっけない。
原作が悪いのだろうが、大作映画にするならそれなりの工夫をすべきだろうと思う。目玉になる俳優もいない(「ハンガーゲーム」にはジェニファー・ローレンスがいる)。二時間余りの時間、ひたすらストーリーの読めない大作は正直まいってしまう。まぁ、シリーズもので次が完結だからみないと仕方ないか。そんな映画だった。