くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「THE WAVE ザ・ウェイブ」「ターザン REBORN」

「THE WAVE ザ・ウェイブ
ノルウェーアカデミー賞外国語映画賞ノルウェー代表に選ばれた一本であるが、なんのことはない、ただのディザスター映画でした。監督はローアル・ユートハウグです。

フィヨルドの岩盤の崩落が起こると、大津波が起こり、近隣の町を飲み込む。何十年かに一度起こっている惨事を予測する部署にいるクリスチャンは、家族の勧めもあり、退職、移住を予定していた。ところが彼が辞めた日、数値の異常が見つかる。

やがて、岩盤の崩落と大津波が起こり、付近の人々が避難するのが物語の本編。当然クリスチャンの家族が行方不明となり、クリスチャンが捜索し、無事助かってハッピーエンドとなる。

津波シーンの迫力は見事ですが、いまとなってはCGで描かれるので、特に演出の工夫はない。狭い湾内を迫ってくる津波の映像のクライマックスからラストまでが最大の見せ場となる。

人間ドラマもそれほど描けていないし、ノルウェー代表に選んだというのもちょっと納得いきづらい映画だった気もします。まぁ、普通の娯楽映画でした。

「ターザン REBORN」
想像していたよりずっと面白かった。ストーリーの組み立ての配分がうまいのである。原作の良さがそのまま脚本に生きたのかもしれないが、娯楽映画として十分に楽しめました。監督はデビッド・イェーツです。

イギリス貴族でかつてジャングルで動物に育てられた経歴のあるジョンにはターザンという別名があった。

コンゴの山奥の部族長は、かつてターザンに息子を殺された過去があり、たまたま利権を絡めてダイヤモンドを手に入れようとするレオンと利害が一致、ターザンを再度ジャングルに連れてくる代わりにダイヤを手に入れようとする。

そして、なんとか捕まえたが逃げられ、同じく捕まえたジョンの妻ジェーンを人質にターザンをおびき寄せる。ここまでの前半部分にジャングルにいた頃のターザンをフラッシュバックさせるので、時折、現在の彼の姿と被って、妙な間が生まれたりするのですが、その後、さらわれたジェーンを追っていくジョンのスピーディなシーンで救われ、クライマックスの猛獣たちが大挙して港に押し寄せるシーンまではとにかく面白い。

大胆なカメラワークでジャングルの巨大さと密林の不気味さを映し出す効果もなかなかのもので、スピーディなアングルの切り替えで見せる緊張感も面白い。

今時CGなので特撮の妙味はないのですが、それを最大限に見せようとする努力が見られる作品で、その意味では評価してしかるべき一本だと思う。

今ひとつ、人間味のない作品ですが、素直に娯楽映画として楽しむには本当によくできた映画でした。面白かったです。