くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」

kurawan2017-02-17

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち
もっとつまんない映画かと思っていたのですが、意外と良かった。ラストはしんみり感動してしまいました。確かに、前半から中盤までが妙にしつこく感じるのですが、やはりティム・バートン監督はマペットアニメ的なクライマックスのようなシーンが絡んでくると、突然見事なリズム感を作り出していきます。あの終盤の展開だけで、この映画をみた甲斐があった感じです。

主人公ジェイクは周囲に馴染めない性格。そんな彼の唯一の理解者は祖父だったが、その祖父は不可解な死を迎える。そして祖父の遺言に従って、とある島の森の奥に出かけたジェイクは、そこで、かつて祖父が様々に語ってくれた不思議な人たちと出会う。

ペレグリンと呼ばれる女性に守られたその屋敷は1943年の9月3日を繰り返すループという世界に囚われていて、住んでいるのはいずれも様々な特異な力を持つ異能者と呼ばれる子供達だった。

という、前半の説明部分がちょっとしつこいのですが、やがて彼らを狙うバロン率いる悪者たちを迎え撃つ場面に展開して行くと、俄然面白くなってくる。特に、バロンが率いる化け物がジェイクにしか見えない上に、迎え撃つ骸骨に命を吹き込んだ兵士たちとの戦いがハリーハウゼンの特撮世界で楽しい。

こういうマペット的な演出はさすがにティム・バートンはうまいなと思う。なんせ、心が踊ってくるのだから大したものです。

結局敵を倒して、異能者たちは新たな地へと旅立ち。祖父も命が助かり、ジェイクは祖父に再会するが、異能者の中のエマに恋していたジェイクは、祖父の導かれるままに彼女を追いかけ、再会してラブシーン。

つまりラブストーリーだったのだというラストですが、切ない展開とファンタジーの組み合わされた夢あふれる物語にすっかり最後ははまってしまいました。面白かったです。良かったです。