「ブルーハーツが聴こえる」
伝説のバンドTHE BLUE HARTSの楽曲を6人の監督がそれぞれの解釈で描いていくオムニバス映画です。全体で見れば出来の良し悪しはあるのですが、それぞれが別々の話なので、最後までなんとか見ることができました。
「ハンマー(48億のブルース)」は飯塚健監督作品で、第1話でしたが、これが私としては一番面白かった。舞台劇のような長回しと演出、さらにテンポで突っ込んでいく会話の面白さが絶品で、終始にんまり笑いと爆笑の連続になった。
「ラブレター」は高校時代にタイムスリップした二人の人物の顛末をコミカルに描いた作品で、監督は井口昇。まぁ、雑な脚本ではありますが、素朴な物語を楽しめる一本。
「人にやさしく」は宇宙船で護送される主人たちが、隕石の事故で、ピンチになり、宇宙船内で喧嘩騒ぎになるも、最後の最後、サイボーグが宇宙に出て、推進装置をつけて人間たちを助けてエンディング。監督は下山天。まぁ、シリアスなヒューマンドラマの様相で、まぁまぁの一本。
「少年の詩」は母と二人暮らしの少年の物語で、これは本当に凡凡たる一本で、よくある展開がよくありすぎて、まぁこれも映画かなと思う作品でした。監督は清水崇。
「ジョウネツノバラ」は工藤伸一監督作品ですが、亡くなった妻に異常に想いを寄せる男性の物語で、これはちょっと眠かった。
「1001のバイオリン」は李相日監督作品で、まだこのテーマかと思わせる福島原発事故で避難した家族の物語。残してきた犬の行方が気がかりで仕方がない主人公と、その再生の物語で、これも普通の作品だった気がする。
結局、最初の一本目がえらくはまってしまったので、とにかく、そのあとはちょっとしんどかったというのが印象ですが、物語は別々なので見れたという感じです。