くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「パラレルワールド・ラブストーリー」「神と共に 第一章 罪と罰」

パラレルワールド・ラブストーリー」

原作を読んでいるのだが、ほとんど覚えていなかった。冒頭から意味ありげな映像と、反響するようなセリフの声が繰り返すので、どれもこれも何かあるなと思わせぶりに展開。最後の最後で全ての真相をあっさり見せてエンディング。は、さすがに芸がないなと思うが、まあ、普通の出来栄えだった。監督は森義隆。

 

バイテックという脳科学の研究をする会社で働く崇史。毎朝通勤で並行に走る電車で見かける一人の女性に惹かれている。彼女の名前は麻由子。ある時、親友の智彦が自分の彼女を紹介するからと連れてきたのは麻由子その人だった。

 

しかも、翌朝目が覚めた崇史の家では麻由子が朝食の準備をしている。夢だったのか。しかし記憶が次第に錯綜するのと、時間を前後させる脚本構成が余計に混乱させていく。

 

学生時代からの親友の智彦。崇史が麻由子と知り合ったのは智彦を通じてだが、麻由子は会社のラボで智彦の部下だったという。智彦は麻由子を崇史に紹介したというが、智彦は麻由子を愛している。しかし、崇史は麻由子を愛しているからと無理やり麻由子を手に入れようとする。

 

しかし、次第に崇史の記憶がよみがえり始める。そして、智彦に特別実験室に呼び出された日を思い出し、そこへ行った時の記憶が蘇る。

 

智彦は人の記憶を書き換える実験をしていて、自分の記憶から麻由子の記憶を消してくれるように崇史に依頼し、自ら機械に座る。崇史がスイッチを入れると智彦はなぜかスリープ状態になってしまう。智彦はスリープ状態から回復するデータを研究していて、自ら実験台となり、データを崇史に託していた。

 

崇史は、最後に麻由子のもとを訪れ、全てを知る。そして、電車を通して出会っていたことだけが真実だと知る。彼女もまた、崇史を監視するために会社から依頼された人物だった。

 

とまあ、そういう話なのですが、終盤までひたすら思わせぶりで、ラストで全部明らかにしてエンディング。サスペンスもクソもなくて、もうちょっと、観客を引き込むというテクニックも考えるべきだろうにという感じでした。

 

「神と共に 第一章 罪と罰

仰々しいほどのCG映像を入れるわりには話が実にスケールが小さくて、とにかく退屈の極みの大作。参りました。どこの国も同じですね。ここ韓国も同じでした。

 

あるビル火災の場面から映画が始まり、一人の消防隊員が自らを犠牲にして子供を助ける場面から映画が始まる。一見、大規模に見えるCGですが、実にしょぼい。

 

死んだこの男を冥界に連れて行く死者が現れ、順番に罪を問うて判決を出して行くのが本編。そこに、この男の弟のエピソードや母の物語が絡んで、一見人間ドラマで深みを出そうとしているようだが、CG場面とのちぐはぐさがだんだん見ていられなくなってくる。

 

とにかく退屈そのものの2時間あまり。どうやら後編はスケールアップするかの宣伝が流れて映画は終わるが、時間とお金の無駄な超大作だった。