くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「町田くんの世界」「アラジン(実写版)」「エリカ38」

町田くんの世界

乙女チックなラブファンタジーという感じでじ、こういう空気感のお話は大好きです。ほのぼのしている中にボケとツッコミを織り交ぜながら一人の主人公の恋の成長ドラマをどこか甘酸っぱく描いた感じが素敵。脇役に主役級の役者を配置した大胆な配役も映画を面白くしています。監督は石井裕也

 

高校生の町田くん、事あるごとに自分のことより他人のことばかり世話を焼くものだから周囲から変人と思われているが、そのストレートな世話焼きに誰もが翻弄されて、いつのまにか幸せになっている。

 

この日、今夜のハンバーグを作ることでぼんやりして彫刻刀で怪我をした町田くんは保健室へ。そこには、授業をサボっている猪原奈々と出会う。

 

猪原はストレートに接してくる町田くんにいつのまにか気持ちが揺れて行く。二人の周りには猪原に気があるクラスメートや、町田くんに惹かれる後輩の女の子などなどが絡んでくる。

 

人を恋したこともなく、それがどう言うことかわからない町田くんは、いつのまにか猪原を孤独にさせて行く。そして、とうとう町田くんは人を好きになることの意味がわかるが、猪原は、留学を決意して旅立つ日がきていた。

 

町田くんはこれまで関わった人たちに助けられ、最後は風船に乗って空を漂いながら猪原の元へ向かう。そして二人がしっかり抱き合い、プールに落ちる。

 

ファンタジー的な演出と、散りばめられたユーモアギャグの数々で癒されながら事の次第を見つけて行く。石井裕也らしい静かな空気感もマッチしたいい映画でした。

 

「アラジン(実写版)」

名作アニメ「アラジン」の実写版ですが、やっぱりディズニーは楽しいです。楽しませるツボを心得ている演出にどんどん引き込まれる。それがアニメでも実写でも同じですね。今回も、予想以上にラストは感動してしまいました。監督はガイ・リッチー

 

街でコソ泥をしながら暮らすアラジンは、お忍びできていたジャスミン王女と知り合う。宮廷に忍び込んだアラジンは権力を狙うジャファー大臣に騙され、魔法のランプを探しに出かける。しかし洞窟で、触ってはいけない宝石を触ったために洞窟から出られなくなる。

 

しかしたまたまランプをこすり、出てきた魔人ジーニーに助けられ、一路ジャスミン王女に近ずくべく王宮に王子としてやってくる。

 

しかしジャファー大臣に見破られた上に、ランプを取られ、ジャファー大臣は史上最高の魔法近いに変わり王座に就く。しかし、ジーニーやアラジンの機転で、ジャファーはランプの魔人にされてしまい、アラジンは最後の願いにジーニーを人間にしてハッピーエンド。

冒頭で子供達にお話をする男が人間になったジーニーというエンディング。

 

ミュージカルシーンもふんだんに、魔法の絨毯でのスペクタクルな追跡シーンなども交え、とにかく最初から最後まで楽しませてくれます。やはりディズニーは最高ですね。

 

「エリカ38」

実在の事件を元に樹木希林が生前プロデュースを務めた作品で、決して駄作ではないのですが、さすがに重い犯罪ドラマでした。監督は日比遊一

 

渡部聡子が、巧みに人を集め、なにやら健康食品らしいものを売っているところから映画が始まる。そこへ一人の老婦人が近づいてくる。そして品物を現金で購入した後、一人の男を紹介するといって去る。

 

後日、渡部は平澤という男を紹介される。そして二人は、架空の投資話で資金を稼ぎ始める。渡部は自分のことをエリカと呼ばせ、平澤の片腕となって現金を集めるが、平澤が別の女と関係をもち始めたのを見て、金を奪い、自ら資金集めを始める。

 

海外にも家を買い、贅沢な暮らしを始めるが、次第に資金が回転しなくなり、支援者からも追い詰められて行く。映画は、被害にあった人たちをインタビューするルポライターのカットを挿入しながら、やがて渡部が海外で逮捕されるまでを描いて行く。

 

エンドクレジットの後、実際の被害者のインタビューの声が入り、エリカも悪いかもしれないが自分たちも自分たちの意思で金を出したことであるという言葉で映画は終わる。

 

投資詐欺の犯人の物語ではあるが、終始犯人側を悪人として一方的に非難していない視点も見られ、エンドクレジット後の言葉のシーンなどにメッセージが見られる意味で、見るべきところもある意欲的な映画だったと思います。