「羊とオオカミの恋と殺人」
お話が面白そうだったので、あんまり期待もしていなかったけど、まあこの程度楽しめたらよかったなという感じの映画でした。監督は朝倉加葉子。
主人公黒須は予備校もやめて前途悲観のどん底になっているところから映画が始まる。自室で自殺を試みるが、引っ掛けたところが外れて失敗、穴が開いてしまう。黒須はその穴から隣の部屋が見えることに気がつく。覗いてみると隣にいるのは可愛い女性、名前は宮市とわかる。
ところがある雨の夜、覗いていると、雨合羽に身を包んだ宮市は突然カッターで殺人を犯す。やがて黒須と宮市は親しくなりお互いの部屋で食事をしたりし始めるが、それでも宮市は殺人を続ける。彼女が殺す相手は世の中に何かのマイナスを与えている人間ばかりではあるものの、やはり殺人は受け入れられない黒須は複雑な心境のまま宮市と付き合う。
そんな宮市は黒須が親しくなった一階の青年を殺すが、実はその青年は猫虐待を繰り返していた。その青年の妹は黒須に好意をもち始め、宮市は彼女を殺すべく計画を練るも、実行できなかった。
そんな時、宮市は半グレの若者を殺す。その仲間が宮市の存在を知り、自分たちの邪魔になる人物を殺せと脅してくる。実行しなければ黒須の命が危険になるといわれ、宮市は半グレのメンバーを皆殺しにし、その場にいた黒須にもカッターを突き刺す。
エピローグ、始末屋の段取りで引っ越すことになる宮市だがそばに怪我を負った黒須がいた。こうして映画は終わる。
異常なシチュエーションのブラックコメディで、もしかしたらもう少し奥が深い気もするのですが、まあ、退屈せずにみることができました。
「ファイティング・ファミリー」
アメリカのプロレス団体WWEで一夜にしてスターになった女性プロレスラーペイジの実話を基にしたヒューマンドラマで、普通の映画ですが、なぜか退屈もせず最後まで見ることができた。監督はスティーブン・マーチャント。
イギリスのプロレスラー一家の少女サラヤはこの日も両親の依頼で田舎のプロレスの舞台に立っていた。相手をするのは兄のザックだった。幼い頃からWWEの舞台に立つことが夢だったが、たまたまWWEのトライアウトに参加することになり、そこで憧れのザ・ロックと出会う。
トライアウトではサラヤだけ合格しアメリカでのトレーニングに参加することになる。一方のザックはすっかり落ち込んでしまうが、次第に自分の進む道を見つける。一方アメリカに行ったサラヤも、周りの状況についていけず、一時は挫折するも家族の励ましでさらにチャレンジ。ザ・ロックの推薦もあり、女子レスラーのタイトルマッチに挑戦、初出場で見事チャンピオンを倒し夢を実現する。
よくあるスポ根ドラマですが、イギリスでのシーンで、ザックが稽古をつける少年たちの中に盲目の少年がいたりするエピソードがなかなかいいです。普通の作品ですが、見て損のない映画だった気がします。