くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「愛と青春の旅立ち」「大脱走」

「愛と青春の旅立ち」

ロードショー以来の再見ですが、ほとんどのシーンを覚えていました。やはり脚本がいいのでしょうね、シーンの繋がりに全く隙がありません。コロナ自粛から解放されての一本めです。監督はテイラー・ハックフォード

 

主人公ザックが目覚める、そばには父親が娼婦だろうか女とベッドで寝ている。そしてザックの少年時代へフラッシュバックし、母が亡くなり、父に引き取られてフィリピンに行くところが描かれる。現代に戻ったザックは嫌気がさした父に別れを告げて海軍の士官学校へ行く。

 

訓練シーンにかぶって、街の女が、将来のエリート士官を射止めるべくやってくる。こうしてザックはポーラと出会う。一方鬼軍曹フォーリーのしごきのシーンが被るが、シドとの出会いや、同期生たちのさりげないドラマが物語に深みを与えていきます。この構成がうまい。

 

訓練も終盤となり、もともと遊び半分だったポーラたちは離れ始める一方で、ザックたちも本気でないようなそぶりが描かれていく。ところが、妊娠を告げられたシドは、後わずかの訓練を残して退所を申し出、恋人リネットの元へ。しかしパイロットの妻になることを夢見ていたりネットは本心とは裏腹にシドを振ってしまう。

 

シドの自殺から、ザックとフォーリーの喧嘩、そして卒業へと一気に雪崩れ込み、全て諦めて工場で働くポーラのところにザックが現れて名シーンと名曲がかぶる。本当に清々しくなる名作ですねやっぱり。

 

大脱走

何回見たことか、本当に大好きな映画の一本。監督はジョン・スタージェス。とにかく何度見ても面白いのは、完成された娯楽脚本の教科書ゆえにでしょうね。エピソードの配分、全体の構成のテンポが無駄がなく観客の反応に溶け込んでくるのです。

 

物語は今さらです。ドイツの捕虜収容所にイギリス人ら将校たちが連れてこられるところから物語が始まり、ビックXという異名を取るリーダーが連れてこられてお膳立てが揃う。そして250名を脱走させる計画が進む。

 

中盤にヒルズが作った自前の酒を振る舞うシーンから、トンネルの発覚、限界が来た男の自殺行為から後半。脱走シーンに続いて、脱走した男たちが逃げる捕まるの展開。そして再びヒルズが独房に入って壁相手のキャッチボールをしてエンディング。

 

憎たらしいほどに面白くて、見終わった後ニンマリとしてしまう。全体が明るいし映画は楽しむものだと言わんばかりなのが良い。これがエンターテインメントですね。