くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「コマンドー」(4Kリマスター吹替版)「囚われた国家」

コマンドー

シュワルツネッガーを見せるだけのアクション映画で、ツッコミや矛盾はすっ飛ばしてストレートな展開と派手なアクションシーンを楽しむだけでしたが、まあ面白かった。監督はマーク・L・レスター。

 

次々と市民らしき男が殺される場面に始まる。殺されたのはかつてのメイトリックス率いるコマンドー部隊の部下だった。次に狙われるのはメイトリックスだと、上官の警告を受けた直後メイトリックスは襲われ、娘のジェニーを拉致されて、某国の大統領を殺すように依頼される。ところが、その国へ旅立つ飛行機から脱出したメイトリックスは、娘を助けるために、行きがかりで出会った客室乗務員シンディを巻き込んで娘を救出に向かう。なんとも強引な展開。

 

途中で、軍用品を盗んで大量の兵器を持って、娘が拉致されているであろう島へ向かう。あとはひたすらどんぱちで、重火器を使った派手なシーンの連続。シュワルツネッガー自身は格闘技の専門家ではなくてただのマッチョなのでアクションのキレはないがそこは編集でカバーし、機関銃などをぶっ放してひたすら切り込んでいく展開となる。

 

あんだけふらふらの状態で撃ってるのに、メイトリックスは怪我がほとんどなく敵は百発百中で倒されていく。そしてメイトリックスのライバルのようなかつての部下のコマンドーとの一騎討ちの後、娘を助けてハッピーエンド。

中身はないが、派手さは半端なくすごいだけの映画ですが、何も考えず楽しめるので、それで十分。

 

「囚われた国家」

地味なB級SF映画という感じで、何か奥の深いメッセージもあるみたいですが、ストーリーテリングの弱さなのか、よく分からずじまいでした。監督はルパート・ワイアット

 

未知の宇宙人が地球を占領、生き残るために宇宙人の要求を飲んで和平の道を進んだ人類。エイリアンは統治者となって地下に住むことになる。そんな状況になって九年後から物語が始まる。次々と生まれる宇宙人へのテロ組織を破壊してきた人類。物語の舞台シカゴでその責任者であるマリガンの姿、一方で、まもなくスタジアムでエイリアンの統治者と地元有力者が会談するというイベントを破壊するべく準備するガブリエルの兄らの姿が描かれていく。

 

サスペンスフルに破壊工作の準備を進める場面が、ハイテンポな音楽を交えてスリリングに展開するのだが、主人公が誰かわかりづらく、視点が定まらない。一方、テロを防ぐべく動くマリガンらの行動と相まって、エイリアンの存在の意味がよくわからないままに物語を追っていくことになります。

 

そしてテロは成功するが、メンバーは次々と追い詰められ死んでいく。そして、かねてよりテロ組織を追い続けていたマリガンは、テロ組織のリーダーであるジェーンにたどり着く。そして彼女を殺してしまうのだが、何かマリガンとの関係もあるようなシーンも挿入されている。そしてマリガンは、実はテロの失敗は予定されていたものだというような意味深なセリフの後、テロの実行メンバーの弟ガブリエルに何やら動画のファイルを与え、自分は大出世して統治者のいる地下へと旅立っていく。

 

ガブリエルのもらった動画には、何やらジェーンが母親で、マリガンも父親なのか知人なのかの映像が入っていた。ここで映画は終わるが、結局、エイリアンに統治されたままだし、マリガンは何を目指していたかもよくわからないままに終わる。地球はもうダメだというマリガンの同僚のセリフなども引っかかるし、どうにも整理できないままに終わりました。