「THE CAVE サッカー少年救出までの18日間」
もう少し適当な映画かと思っていたら、意外にしっかり、手際良く作られた良質の作品でした。ラストまで退屈しない映像、ストーリー演出はうまい。監督はトム・ウォーラー。
タイの少年サッカーチームが練習している場面から映画は始まり、いきなりコーチ主導で洞窟へ向かう。ところがまもなく豪雨が襲い、洞窟の中は水浸しとなり、少年たちは脱出できなくなる。なんで洞窟に行ったのかというのは全然描かずにいきなりピンチになって本編へ。
洞窟内は何箇所か完全に水没し、全員の無事は確認できたものの救出する手段は困難を極めることがわかる。地元の軍隊を中心にするが、近隣から洞窟ダイバーたちも集まってくる。しかし、さまざまな手続きで遅々として進まない。この辺りはどこの国も同じ事情である。
洞窟の前で作戦を練る救出部隊と神頼みで儀式を始める場面などを巧みに交差させ、やがて、救出手段が決まる。難航する中、イギリスの洞窟ダイバージムにも声がかかる。
世界中から集まったダイバーたちによる救出で、全員無事救出され映画は終わる。だらけた演出を排除して、丁寧に史実を描いていったことと、手際良い編集で退屈させない演出も良かった。