くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「KAPPEI カッペイ」

KAPPEIカッペイ」

全くバカバカしい映画なのですが、乗ってしまうとひたすら笑いにハマっていく。決して一級品ではないが、脚本が抜群にいいので、とにかく楽しく、テンポ良く笑える一本。これもまた映画の醍醐味です。監督は平野隆。

 

人里離れた絶海の島で、少年たちが、いずれやってくるノストラダムスの大予言の年に備えて訓練をしている。そして2022年、師範は、ここまで待ったものの、終末が来ないことがわかったので解散すると言い渡す。こうして映画は幕を開ける。東京にやって来た終末の戦士勝平は、たまたま不良に絡まれていた気弱な大学生啓太を助けたことから、花見の会に招かれる。そこで女子大生の山瀬と出会い一目惚れしてしまう。

 

恋というものを知らず、どんどん山瀬にのめり込んでいく勝平だが、かつて一緒に修行した守が現れる。守も恋を経験したが見事フラれたのだという。守は、終末が来ない世界に終末をもたらそうとしている戦士がいると勝平に話し、二人でその戦士を探す。そして中学生の不良たちの頭になり、尾崎豊の曲に惚れ込んだ正義と出会う。勝平らは正義もまた、終末を作ろうとしている戦士ではないことがわかる。

 

そんな頃、街で頻繁に起こる強盗事件こそ、悪の戦士の仕業だろうと、強盗事件の現場に行った勝平らは、そこで師範代まで行った英雄と出会う。英雄は終末を作ろうとしている戦士ではなかったが、山瀬に惚れていた。そして、勝平と英雄は山瀬をめぐっての恋敵となる。

 

山瀬の誕生日、食事に誘った英雄は、山瀬に告白するが、フラれてしまう。勝平は約束通り山瀬に告白しようとして、走って来たトラックに轢かれる。タイヤに轢かれたまま山瀬に告白するが、山瀬は今しばらく友達でいたいと言う。

 

やがて春、卒業の日の桜の木の下で、山瀬、啓太、勝平らは盛り上がろうとしていた。ところが突然隕石が降ってきて、世界は一転して終末を迎える。

 

一面瓦礫と化した街で、勝平は悪人を退治していた。そこへ、もう一人、女性戦士が現れる。彼女の名前はハル。アクション映画が好きで、いずれは正義の戦士になりたいと勝平に漏らしていた山瀬の姿だった。勝平は山瀬とバイクに乗り、悪を退治するために走り去って行って映画は終わる。

 

全くバカバカしいギャグ映画ですが、ベタな音楽や歌を散りばめて踊ったり、ボケとツッコミを盛り込んだ脚本がとにかく楽しい。原作は知らないけれど、原作の味をちゃんと出せたのではないかと思います。ラストも告白シーンは胸が熱くなったりもしました。面白かったです。