くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」「東京2020オリンピック SIDE:B」「ザ・ロストシティ」

鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」

お話は正直よくわかっていないのですが、見せ場の連続で、ひとときも目を離せないほど面白い。映画の出来不出来というより、エンタメを楽しむ。CGやアクションシーン、そのほか諸々が楽しませてくれる映画でした。評価はともかく、私は大好きです。監督は曽利文彦

 

前編で、グラトニーに飲み込まれたエドたちだが、ふとしたことからその脱出方法を見つけ、見事成功する。そんな彼らの前に、父ホーエンハイムと同じ姿の男が出現する。その男はホムンクルスの生みの親であるらしい。物語はエド、アル、マスタング、シンの皇子リンらが、約束の日と国家の秘密を巡って丁々発止に戦いに臨んでいく姿を次々と繰り出されるアクションシーンで描いて行きます。

 

細かいそれぞれのエピソードを書いていく意味もない感じのストーリーで、エドたちの前に父ホーエンハイムが現れ、ホムンクルスの生みの親であるビーカーの中の小人の正体こそがホムンクルスの生みの親であるお父様であることが明らかになり、そのお父様はこの世界全ての賢者の石を手に入れて宇宙の支配者となるべく画策していることがわかる。エドたちは仲間全ての力を集めてお父様を倒すという流れになって行きます。

 

最後に、アルの体ももとに戻り、ホーエンハイムは愛する妻の墓の前で息絶える。再び旅立つエドウィンリィに愛を打ち明けてハッピーエンド。

 

とにかく二時間半近く見せ場が連続し、とにかく目を離せないほどに面白い。CG映像のセンスがいいのかアクション演出がうまいのか、とにかく面白い。人間ドラマの部分はそれほど力は入っていないように見えなく見ないが、しっかりと語るべきは語られていて、コミックの実写版の中では成功した作品であろうと思います。

 

「東京 2020オリンピック SIDE:B」

色々あるかと思いますが、SIDE:Aから引き継いだ、スタッフサイドの物語は、これはこれで見る価値のある一本だったと思います。総監督は河瀬直美

 

コロナ禍で開催が延期か中止かと揺れる運営側の苦悩に加えて、次々と起こる不祥事、その対応の中で見えてくるそれぞれの個人の価値観の相違が微妙なメッセージになって考えさせられるものを訴えてきます。果たして、森喜朗は馬鹿だったのか?無理やり増やした女性理事という選択は正しかったのか、反対デモが果たして民意を反映しているのか、そんな様々なマイナスからプラスに転じようと必死になる人たちの表情が何か私たちに考えさせる。総監督河瀬直美の視点が表に出過ぎている気がしないわけではありませんが、所詮人間なんてちっぽけなものなんじゃないかと感じ行ってしまう映画でした。

 

「ザ・ロストシティ」

なんとも安直な映画でした。良く言えば古き良きアメリカ映画と言いたいですが、なんの工夫もない適当感満載の一本で、無駄に大作ぶっていますが、ストーリーも適当でドラマもなく、本当に暇つぶしに作ったのかというような映画だった。監督はアダム・ニー、アーロン・ニー。

 

二人のカップルがどこかで見たような蛇が蔓延る遺跡の底で身動きできない場面から映画は始まり、それが削除されると、作家ロレッタの頭の中の物語だとわかる。ロレッタは最終話に行き詰まりながら、新作の冒険小説の宣伝イベントに連れ出される。彼女の本の表紙を飾っているダッシュことアランがゲストでやってくるが、大騒ぎの後、帰ろうとしてロレッタは男たちに拉致される。連れて行かれたところは大富豪フェアファックスの屋敷で、伝説の古代都市にある炎の冠という宝のありかを示した布切れを手に入れたので解読せよと強引に大西洋の島に連れて行く。一方、拉致される現場を見たアランも知人の傭兵崩れの男を連れて後を追って島にやってくる。さらに行方不明にロレッタをGPSで見つけたマネージャーのベスも後を追ってくる。傭兵崩れの男は大活躍の後すぐに殺されてしまう。

 

物語はジャングルの中で逃げ出したロレッタたちを追うフェアファックス一味とロレッタたちとの追っかけあいとなる、そして、ふとしたヒントから炎の冠のありかを突き止めたロレッタ達がそこへ向かうと、追ってきたフェアファックスに追いつかれ脅されながら、炎の冠を収めた棺を開くが、それはただの貝殻の冠で、ロレッタ達は棺に閉じ込められる。おりしも火山が爆発、なんとか島を脱出したロレッタたちはベスらによって救出される。そして、いつに間にかロレッタとアランの間に愛が芽生えハッピーエンド。

 

まあ、適当感だけの映画で、火山のシーンなどはなかなかではあるもののお話が実に薄っぺらくてひどい。低レベルの娯楽映画という感じでした。