くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ソー ラブ&サンダー」

「ソー ラブ&サンダー」

ハリウッドは面白い映画を作れなくなったのかと思えるほどに薄っぺらで、テンポも良くないギャグ映画だった。無駄に大作だが仕上がりはB級映画という出来で、一昔前のハリウッド的ギャグを散りばめながら、ストーリーの根幹は適当だし、展開も低レベル。退屈しなかったのはやたら派手なCGシーンゆえかもしれないが、特にオリジナリティのある映像でもカメラワークの斬新さもない。B級娯楽映画と割り切ってみる作品。監督はタイカ・ワイティティ

 

一人の男が娘を抱いて砂嵐の舞う砂漠を放浪している。間も無く力尽きて娘は死に、崇拝するラプー神に救いを求めるが、突然、ラプー神の森に着いた男は救ってくれなかった神を呪い、神を殺す剣ネクロソードに魅入られてラプー神を殺す。こうしてこの男は神殺しゴアとなって全ての神を殺すと誓う。

 

ここに、これまでの戦いで仲間を失ったソーは戦うことを避けるようになっていた。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々と別れたソーは影の化け物に襲われるアスガルドにやって来る。アスガルドの王ヴァルキリーはゴアを相手に苦戦していたが、駆けつけたソーが参戦、そこへソーの元から離れたムジョルニアを手にした女性戦士が現れる。彼女はソーの元カノのジェーンだった。彼女はソーと別れた後宇宙学の博士として成功したもののステージ4の癌にかかっていた。しかしムジョルニアを手にすることで奇跡の回復を期待していた。

 

ソーは、神殺しのゴアに立ち向かうべく、ヴァルキリーやジェーンと神の頂点であるゼウスの元に行き、その助力を頼みにいくがゼウスはあっさり断る。ソーはゼウスの稲妻の武器サンダーでゼウスを倒しその武器を奪ってゴアとの決戦に向かう。ってお話が支離滅裂。

 

ゴアは永遠の扉を開けて、全宇宙を手に入れようとしていた。その扉を開ける鍵こそ、ソーが持っている斧だった。って突然。しかし戦いの中力尽きたジェーンは遂に入院せざるを得なくなり、ヴァルキリーも重傷を負ってしまう。ソーはゴアに誘拐されたアスガルドの子供たちを助けるべく単身ゴアの元へやってくる。で、子供誘拐の理由が全く説明されないままに、ソーらはゴアと対決するがいよいよピンチとなったところへジェーンが駆けつけ最後の力でソーを助け、ついにゴアを倒す。ジェーンはソーの胸の中で息絶え、ゴアは娘を守ることをソーに約束させて死んでいく。こうして、子供たちも帰り平和なアスガルドが戻ってきて映画は終わる。

 

エピローグで、ソーはゴアの娘と共に悪者を退治するようになっていて、ゼウスは息子にヘラクレスにソーを撃てると命令するし、ジェーンは神となって蘇る。

 

なんとも適当なストーリーに参ってしまうが、こんな映画量産していたら、いつか客は離れていくと思います。退屈しないけれど、それはいい意味で退屈しない映画にしてほしかった。