「スマホを落としただけなのに最終章ファイナルハッキングゲーム」
今回が三作目の最終章らしいけど、結局、リアリティがないために全然緊張感が高まらないままに終わった普通のサスペンスでした。やはり悪者は最後までサイコでないと面白くないけど、妙に人間味を露わにした感と、天才的な犯罪者的なカリスマ性が薄いのがこの作品の欠点かもしれません。まあ退屈はしませんでしたが、凡作だった。監督は中田秀夫。
一人の女性か監禁されていて、いかにもサイコな男が、剥製にすると迫って来て映画が始まる。どうやらこのストーカーらしい男は捕まって、スマホの充電線にWi-Fiがついたものと交換してハッキングしたという種明かしの後、今なお浦野を追っている加賀屋は、浦野が戻って来た予感がする。その頃、浦野は、韓国のテロ組織ムグンファのキムの要請で韓国に来ていた。間も無く開催される日韓首脳会談の阻止と大統領暗殺を手伝ってほしいというのだった。浦野は、人間を剥製にできる人物をその報酬に紹介してもらう。
加賀谷はサイバーセキュリティ室に出向となる。そんな時、都心にミサイルが発射されたというJアラートが発令され、日韓首脳会談の会場視察に来た警視総監のホテルに着弾する映像が公開される。しかし加賀谷は、それをフェイクだと見破り、浦野が韓国にいるらしいと突き止める。一方浦野にはキムの指示でスミンという女性がサポートについていた。スミンは浦野と同じく虐待され、施設出身であることを知った浦野は、どこか親近感を覚える。そんな浦野にスミンみ心を開いていき、やがて愛するようになる。浦野はそんなスミンを使って、キムのスマホ充電器のケーブルをWiFiケーブルと交換させる。
加賀谷と公安の兵藤は、浦野が今も追い求める麻美の夫冨田に依頼し、麻美が韓国に行ったことにして、わざと浦野にハッキングさせ、韓国で浦野を捕まえようとするが、兵藤や加賀谷の目の前で浦野に逃げられてしまう。冨田のスマホが、食事をしている時に浦野の仲間にWiFiを仕掛けられて、情報を盗まれていた。
日本に戻った加賀谷に、浦野から、butterflyに気をつけろという手紙が届く。加賀谷が今回兵藤が連れて行った警官の素性を調べると、皆免職された元警官だった。加賀谷は身近に裏切り者がいると判断する。韓国で一段落した浦野は、キムに殺されることを予感して日本へ戻ってくる。
やがて日韓首脳会談の日、会場の上空にたくさんの爆弾付きドローンが現れる。浦野はオンラインゲームで集めたゲーマーに、気がつかないうちにドローンを操縦しているようにして、攻撃を仕掛けた。しかし、キムは大統領を暗殺する必要はないと浦野に連絡する。日本政府がムグンファの口座に送った仮想通貨は、キムが手に入れていたが、キムのスマホをハッキングしていた浦野によって、全て浦野に移されてしまう。キムは、組織を裏切り、自身の金を手に入れようとしていた。結局キムは組織にバレて自殺する。
浦野は、計画を終えた駐車場でスミンに銃を向けられる。しかし、スミンが撃ったのは浦野の背後の警官だった。しかしスミンも撃たれていて、浦野はスミンをアジトに連れ帰り手術をして一命を取り留めるが、そこに兵藤が現れる。兵頭こそbutterflyだった。兵藤と浦野が対峙するところへ加賀谷が駆けつけて、撃ち合いの末、浦野は兵藤を撃つが、兵藤の銃弾が浦野を射止めていた。駆け寄る加賀谷だが、突然何者かに殴られてしまう。現場から、スミンと浦野の体は消えていた。
エピローグ、スミンは回復し、浦野が手に入れた金は施設の改装に使った事や、愛している旨を、邸宅で浦野の剥製と話している場面で映画は終わる。
一見猟奇的でサイコな物語なのに、どこか普通のサスペンスに見えてしまう緊張感のなさは流石にいただけない。気楽に見るにはいいけれど、もうちょっと脚本練ってほしいと思いました。
「ヴェノム ザ・ラストダンス」
クライマックス、エリア51での攻防戦は相当な見応え十分で面白いし、ここに持って行くまでのダラダラがかえって見せ場を引き立たせた感じがして構成のうまさはなかなかのものです。しかもラストに見せる浪花節的な展開もこれはこれでもりたくさんで面白かった。監督はケリー・マーセル。
地球外生命体の永久牢獄にいるヌルが、ゼノファージを地球に送り込んで、ヴェノムからコーデックスを取り、牢獄から抜け出さんとしていた。そんな頃、ヴェノム=エディはメキシコを彷徨っていたが、ラスベガスへ行こうということで飛行機に乗り移る。そこで、ヌルが送り込んだゼノファージと遭遇し、戦いの末、ゼノファージをエンジンに吸い込ませて粉砕する。
ラスベガスを目指すエディらは政府から追われる身となっており、防犯カメラからエディを見つけ出したレックスらが追ってくる。途中、犬を虐待する男たちを食って、バーでくつろいだ後、エリア51を目指しキャンプしているマーティン一家と遭遇し、ラスベガスへ送ってもらい、さらにラスベガスではチェンとも再会するが、そこへレックスらが急襲して来てヴェノムとエディはエリア55に捕まってしまう。
エリア55はエリア51の地下にあり、極秘にシンビオートを研究するペイン博士らがいた。彼女らはシンビオートと共存を考えて、シンビオートに寄生したマリガン刑事を拉致していた。ヴェノムとエディは別々に拉致されるが、そこにゼノファージが襲ってくる。その頃、マーティン一家はエリア51に忍び込んで取り壊される前の景色を楽しんでいた。
ゼノファージの襲来でヴェノムとエディ、さらに、捕獲していたシンビオートと合体したペイン博士、さらにレックスら軍隊も加わり大乱戦となる。そして、最後、マーティン一家は脱出するが、次々と襲いかかってくるゼノファージを防ぎきれず、ヴェノムは自らにゼノファージを取り込んで、エリア51にある酸のシャワーで自らを溶かし、レックスが最後に手榴弾を爆破して吹っ飛ばす。
最後の最後、ペイン博士は持っていたシンビオートと合体してパトリックを助け、エディはヴェノムが被せたドアで助かる。病院で目覚めたエディは、将軍からこれまでのことを口にすることを禁じられる。エディはヴェノムとの約束の自由の女神を見に行って映画は終わる。エンドクレジットの後、ヌルがこちらを睨んでエンディング。
エディとヴェノムの最後の別れのシーンはなかなか感動ものだし、エリア51での大バトルは、スピーディかつ移動撮影を駆使したカメラもかなり迫力があってキレがいい。マーベル作品などのシリーズはマンネリ化が著しいが、これはこれで面白いエンタメ映画だった気がします。