くらのすけの映画日記

大阪の社会人サークル「映画マニアの映画倶楽部シネマラムール」管理人の映画鑑賞日記です。 あくまで忘備録としての個人BLOGであり、見た直後の感想を書き込んでいるので、ラストシーンまで書いています。ご了承ください

映画感想「聖⭐︎おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団」「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」

「聖⭐︎おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団」

ギャグネタの羅列の連続、ボケとツッコミ、アドリブ満載で展開するバッカばかしい映画ですが、終始笑いっぱなしのエンタメ感満載だった。大ファンの女子ーズも、デスノートも出て来るし、楽しい。もう一工夫、映画として仕上げても良かった気がしますが、まあ、大満足とは言えないまでも楽しい福田雄一映画だった。

 

世紀末を無事終えて、休暇で下界でくつろぐイエスブッダのショットから、たわいないギャグが連続していって映画は幕を開ける。商店街のくじ引きをしたり、漫才コンビを組んで遊んでみたりしている二人の前に、今際の際で走馬灯の代わりに戦隊ヒーロー物の動画を作る話が舞い込んでくる。イエスたちをヒーローに悪魔軍団を倒すという設定で脚本、撮影が進んでいく。

 

後は、次々と人気俳優が目白押しにちょっと出てきてはギャグを飛ばすという流れになって、極めつけに現れた大悪魔ルシファーは藤原竜也で、対する松山ケンイチ扮するイエスデスノートを見せて大団円。撮影も終わり、結局第一話だけで打ち切りになって元の日常に戻って映画は終わる。

 

安直、かつ片手間に作った感満載のテレビレベル以下の映画だったけれど、最初から作品の質がどうのとは期待もしていなかったし、気楽にネタに笑っているだけの90分余りを楽しみました。

 

 

 

「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」

デンマーク映画「胸騒ぎ」のハリウッドリメイクで、物語は終盤のラストまではほとんど同じでアメリカ映画らしいどこかエンタメに徹した作りになっている。オリジナルの胸糞感はほとんど一掃されて単純なミステリーホラーの様相になっているので、個性がないと言えばそれまでだが、娯楽映画で楽しめる一本だった。監督はジェームズ・ワトキンス

 

イギリスからイタリアに旅行できたベンとルイーズ、娘のアグネスは、特に変わり映えもないバカンスを楽しんでいた。食堂で、同じくイギリスから来たというパトリックとその妻キアラ、息子のアントの家族と知り合う。アントは舌に障がいがありうまく喋れなかった。観光をしていて、アグネスが可愛がっているウサギのぬいぐるみを紛失したと訴えたので、ベンは一人探し回る。アグネスは12歳だが執拗にぬいぐるみにこだわるところがあり両親は心配していた。ところが、無くしたぬいぐるみをパトリックが見つけてくれたことから急激に親しくなりアグネスもパトリックに親しみを覚える。

 

イギリスに帰国したベンの家族にパトリックから、自宅に招待される。最初は気乗りしなかったが、ベンとルイーズの夫婦関係がギクシャクしていたこともあり気分転換に招待に応じることにする。ルイーズは少し前、浮気まがいの行動でベンと半ば喧嘩腰になっていた。都会からかなり離れた郊外のパトリックの家にやってきたベンたちだったが、マイペースで歓待するパトリックの対応に戸惑いを覚える。そして、泊まるために用意されたベッドも汚れていたりして違和感を感じてしまう。アグネスはアントの部屋で寝ることになる。

 

翌日の夕食に、パトリックは近くのレストランに招待する。しかも子供たち二人はベビーシッターに任せて夫婦だけで行こうと提案する。深夜、ルイーズがアグネスの様子を見に部屋に入ると子供達の姿がない。慌ててパトリックの部屋に行くと、子供たちはパトリックの夫婦のベッドで寝ていた。異常を感じたルイーズはパトリックに何も告げずに出ていくことを決心し。車で帰路に着くが、アグネスがぬいぐるみを忘れたと言うので戻る。

 

ベンがぬいぐるみを取りに家に入ったが、なかなか出てこないのでルイーズが入っていくとパトリックがいた。言い訳もままならないまま、ことを荒立てないようにして出ていくのを断念する。食事の時にパトリックは酔って暴言を吐いた上自室に帰ってしまう。アントはパトリックのポケットからキーを盗みアグネスを小屋の地下に連れていく。そこには、旅行者のトランクや、かつてこの家に招待された家族の写真があった。パトリックは、旅行者を誘拐しては子供を拉致し、盗みを働いて暮らしていたのだ。証拠の写真を撮ったアグネスがルイーズに知らせ、ベンらは、アグネスの体調が悪いからと強引に帰宅しようとする。

 

いざ帰ろうとするとベンの車がパンクをしていて、それを治し、アグネスのぬいぐるみが屋根の上に引っかかっていたのでベンがハシゴでそれを取る。ベンたちは車に乗り、いざ出て行こうとすると、アントがパトリックらに池に落とされる。アントは泳げないのだった。ベンが助けに飛び込むが、門を閉められてルイーズたちも逃げられなくなる。ベンらは家に立て篭もり電話で救援を呼ぼうとするが、電話線を切られる。キアラもパトリックの犠牲者で、アグネスくらいの頃に拉致されたのだと言う。やがてパトリックらが迫って来る。ベンらは必死で反撃し、とうとうパトリックらを殺してアントも連れて車で脱出、映画は終わる。

 

オリジナル版は人身売買をテーマにして、両親も殺され、子供も連れ去られるという悲劇的で暗いエンディングだが、リメイク版はシンプルなパニックホラーの形でハッピーエンド、何の深みも中身もない。まあ単純に面白く楽しむという娯楽映画だった。

 

胸騒ぎ

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