くらのすけの映画日記

大阪の社会人サークル「映画マニアの映画倶楽部シネマラムール」管理人の映画鑑賞日記です。 あくまで忘備録としての個人BLOGであり、見た直後の感想を書き込んでいるので、ラストシーンまで書いています。ご了承ください

映画感想「螢の光」「ルノワール」

「螢の光」

若尾文子特集で見にきたレア映画。たわいない人間ドラマという一本ですが、こういうゆるいお話は気楽に見れるから良い。監督は森一生

 

着物の縫箔師の娘玲子が、巧みに自身のデザインの柄を刺繍している場面から映画は幕を開ける。両親が死に、女学校の卒業を前に妹京子を卒業させるために働いていた。百貨店の春の百選会で玲子の作品が好評を得たため、注文が多くなっていた。玲子は友人の澄江らに誘われて日光へ一泊旅行に行くが、そこで実母たま子と出会う。たま子の告白にショックを受けた玲子が思わず車道に飛び出し装飾デザイナー宮本が乗ったタクシーにはねられてしまう。

 

玲子は怪我の後遺症で縫箔の仕事ができなくなった。宮本は美術デザインオフィスを立ち上げる計画を立てるが、母は、父同士が決めた澄江との結婚を条件に独立を認める。しかし、宮本は玲子にプロポーズしていた。澄江とのことを知った玲子は、傷心の中大阪へ出てファッションモデルとなって京子の学費を稼ぎ始める。そして京子の卒業式の日、玲子は戻ってきて京子と卒業式の場にいた。そこに玲子を待つ宮本の姿があった。こうして映画は終わる。

 

かなり強引な展開の映画ですが、古き良き日本映画の一面を垣間見られる楽しさは十分味わえるし、やはり若尾文子の存在感は半端じゃないとこういう小品でも納得してしまう。

 

 

ルノワール

なんとも頭でっかちな映画だった。日常の一瞬を淡々と、ひたすら描いていく作品で、これというドラマもなく、よくある不倫話や健康食品、幼児性愛、さらには少し古いが伝言ダイヤルなどなどを散りばめて時間を切り取って表現した感じの映画でした。監督は早川千絵。

 

小学五年生のフキは、母詩子と暮らしている。父は癌に倒れ、余命幾ばくもないようで、詩子は自宅で世話をするのは難しいので病院で最後を迎えてほしいと思っている。フキは自分が死んだ時の葬儀のことや孤児になったらどうだろうなどと学校の作文で書いたので担任の先生は詩子と面談したりする。

 

詩子は会社でパワハラの疑いをかけられ、何やらセミナーに参加させられる。感受性豊かなフキは超能力や催眠術に興味があり、友達と超能力ごっこをしたりする。詩子はセミナーの講師御崎に健康グッズを勧められ大量に購入、さらに不倫まがいの行動もとったりする。親しくしていたフキの友達は引っ越すことになりフキから離れていく。フキはポストに入っていた宣伝ビラから伝言ダイヤルに電話をして、一人の心理学を勉強している学生らしい青年濱野と知り合う。

 

フキは濱野に誘われるままに会い、濱野の家に行くが、妙な雰囲気になったところへ濱野の母?が海外から戻ってきて、フキは濱野に追い出される。フキは父に迎えにきてもらうが、間も無くして父は亡くなってしまう。御崎の妻が詩子を訪ねてきて、御崎に関わらないように言う。フキが習っている英語教師の家に詩子と遊びに行き、サーフィンを教えてもらう。その帰り、電車の中でフキと詩子は超能力ごっこをして遊んで映画は終わる。

 

フキが垣間見る大人の世界を、そのまま切り取って淡々と描いた作品で、少々、監督の自己満足的な色合いが強い一本だった。